
ニューヨーク:ブレント原油先物は火曜日、3ヶ月ぶりに1バレル100ドル割れで終了した。不況懸念が原油需要の短期的な見通しを曇らせていることが背景にある。
9月限の国際石油指標の契約は、7.1%下落し1バレル99.49ドルとなった。中国のさらなる新型コロナ規制や欧米の景気減速に対する懸念に市場が注目したためだ。
米国の指標ウェスト・テキサス・インターミディエイトは7.9%下落し、1バレル95.84ドルで終了した。
ブレントが心理的に重要な100ドルの水準を下回ったのは、ユーロが約20年ぶりに米ドルとのパリティにまで下落し、ロシアが欧州へのガス供給を停止したことで、ユーロ圏の景気後退の懸念が高まった直後だった。
リポウ石油アソシエイツのアンドリュー・リポウ氏は、為替相場の下落は「欧州が景気後退に向かい金利を上げざるを得なくなり、それによって石油需要が減速する可能性があるという懸念を高めている」と指摘する。「中国のロックダウンの懸念もある」
経済見通しの悪化が懸念されているものの、世界の石油在庫が歴史的な低水準にとどまっているため、供給が途絶えた場合に市場が需要を満たすのが難しくなる可能性があるとアナリストは警告している。
AFP