日本政府観光局が20日発表した2022年上半期(1~6月)の訪日外国人数(推計値)は50万7600人と、前年同期比で約5.3倍となった。春以降、水際対策が段階的に緩和され訪日客数は回復傾向にあるが、新型コロナウイルスが流行する前の19年上半期との比較では96.9%減と依然低水準にある。
政府は3月から観光目的以外の入国を一定条件下で再開。訪日客数は4月に2年1カ月ぶりに10万人を超え、6月まで3カ月続けて10万人を上回った。6月からは添乗員付きパッケージツアーに限り観光客の受け入れも始まった。
ただ、政府は1日当たりの入国者を2万人に制限しており、大幅な回復は当面見込みづらい。
和田浩一観光庁長官は20日の記者会見で訪日観光の再開に関し、7月以降は既にパッケージツアーで合計1万4000人を超える入国希望者が確認されており、現時点でコロナ陽性者の発生や受け入れ地域でのトラブルの報告はないと説明。観光業界が水際対策のさらなる緩和を求めていることについては「感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りながら段階的に進めていく」と述べた。
時事通信