
ワエル・マハディ、ニーマル・ナラヤナン
リヤド:サウジアラビア国営石油(通称サウジアラムコ)のアミーン・ナーセル最高経営責任者(CEO)の発表によると、同社は政府の要請があれば原油生産量を日量1,200万バレルまで引き上げる用意があるという。
1,200万バレルまで引き上げる用意があるという。
日曜日に第2四半期の利益が90%増加したことを報告した後の記者会見で、ナーセルCEOは、石油需要の伸びは健全で、アジアからの需要が増えていると述べた。
ナーセルCEOは、油田の稼働率低下とともに、世界的に石油生産能力への投資が不足していることを、サウジアラムコは深く憂慮していると述べた。
また、この危機に対してサウジアラムコは最大生産能力を引き上げることで対応していると述べ、この取り組みにサウジアラムコと手を組むよう他社に呼びかけた。
サウジアラムコが国内用に過去最高量のロシア製燃料油を輸入しているとする報道について、アラブニュースが質問したところ、ナーセルCEOは次のように答えた。「今回の危機以前から、公益事業部門に供給するため、一定量の燃料油を市場から輸入していました。異なる市場から限られた原油を輸入していたという点では変わりはありません。危機以前と同じように、さまざまな市場から輸入することで需要を満たすという点では、我々の戦略は変わらないのです」
ナーセルCEOは、来年はさらに日量200万バレルの原油需要拡大が見込まれるが、それに対応する十分な生産能力はないと予測した。
また、航空燃料の需要が限度を超えて高まった場合、市場がさらに逼迫する可能性もあると指摘した。
さらにナーセルCEOは、サウジアラムコ、サウジ基礎産業公社(SABIC)、PKNオルレンの既存の3者間協定に加え、PKNオルレンとの合弁事業の可能性が、欧州における同社の次の大きなチャンスになり得ると述べた。
しかし、欧州におけるサウジアラムコの成長はアジアほど良好ではないという。それでも同社は欧州でのさらなるチャンスを探っていると、ナーセルCEOは述べた。
さらにナーセルCEOは、サウジアラムコは中国への投資を拡大するとともに、中国国内の企業との協力関係を強化することも考えていると話した。
サウジアラムコは、中国石油化工(シノペック)や他の企業と、石油化学製品や液体化学製品プロジェクトについて協議しているという。
「化学製品は当社の戦略上、非常に重要です」とナーセルCEO強調した。
ナーセルCEOは、サウジアラムコは顧客への原油供給の信頼性が99.8%であると述べ、強力な緊急時対応策があることを明確にした。
さらに、サウジアラムコは世界で最も炭素強度が低く、持続可能な未来の実現に向けて取り組んでいると述べた。
ナーセルCEOはまた、ジャフラガス・プロジェクトの第1フェーズが2025年までに稼働し、その後2027年に第2フェーズが開始予定であることも明らかにした。