
アラブニュース
リヤド:環境に優しいブルーアンモニアの世界初となる商業出荷が行われ、サウジアラビアから韓国に到着した。
2万5000トンの貨物を積んで先月ジュバイルのキング・ファハド工業港を出発した船舶が、蔚山に入港した。
この貨物はSABICアグリ・ニュートリエンツとサウジアラムコが発送したものであり、両社の代表は、韓国のロッテ・ファイン・ケミカル(LFC)の幹部らとともにその歴史的到着を見守った。
サウジアラビアのエネルギー大臣であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン王子は次のように語った。「サウジアラビアは、SABICとサウジアラムコの協働のようなコラボレーションを通じて、2030年までに環境に優しい(ブルー)水素の世界最大の輸出国になることを目指して取り組んでいます。」
「サウジアラビアは、大量の天然ガス埋蔵量と豊富な再生可能エネルギーを保有しているため、アンモニアへと変換できる、環境に優しい(ブルー)水素を安価に製造する能力があります。」
今年初頭、SABICアグリ・ニュートリエンツおよびサウジアラムコは、環境に優しいブルーアンモニアおよびブルー水素の製造に関する世界初の第三者認証を、ドイツの大手独立試験・検査・認証機関であるテュフ・ラインランドから取得した。
アンモニアおよび水素が「クリーン」なものという認証を受けるには、製造工程で発生する二酸化炭素の大部分を回収し、下流工程において使用しなければならない。
今回の環境に優しいアンモニアの韓国への出荷は、当該認証を取得して行われる初のものであり、環境に優しいエネルギー問題の解決に向けた取り組みにおける重要な節目となる。また、サウジアラビアの水素・アンモニアの輸出能力を前進させるものでもある。
SABICアグリ・ニュートリエンツの最高経営責任者であるアブドルラフマン・シャムサディン氏は、次のように語った。「当社は、低炭素型製品をお届けすることにより、お客様に価値を提供する方法を常に模索しています」
「気候変動や温室効果ガス排出に関して、現在、地球規模で業界は課題に直面しており、持続可能性に向けた取り組みをさらに強化するべく、イノベーションの加速を続けることが求められています」
「ロッテ・ファイン・ケミカルに環境に優しい(ブルー)アンモニアを供給するというこの歴史的節目により、常に持続可能性とイノベーションを事業運営の中核に置くという当社の姿勢が確固たるものとなりました」
また、ロッテ・ファイン・ケミカルのCEOであるキム・ヨンソク氏は次のとおり付言した。「今回の環境に優しい(ブルー)アンモニアの出荷が、アンモニアの新時代の基礎を築く一助となることを信じています」
「ロッテ・ファイン・ケミカルは、韓国をアジアのクリーンエネルギーの拠点とするために、今後も努力を続けていきます」