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PIF、サウジアラビア民間セクターを支援する3つの新たな取り組みを開始

PIF総裁のヤセル・アル・ルマイヤン氏。(Supplied)
PIF総裁のヤセル・アル・ルマイヤン氏。(Supplied)
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15 Mar 2023 12:03:48 GMT9
15 Mar 2023 12:03:48 GMT9

ニルマル・ナラヤナン

リヤド:サウジアラビアの政府系ファンドが、「サウジビジョン2030」で掲げられた経済多様化の目標達成に向けて着実に前進する中、民間セクターを支援する3つの新しい取り組みを開始した。

3月14日にリヤドで開催された民間セクターフォーラムで、公共投資ファンド(PIF)は「MUSAHAMA」と銘打ったローカルコンテンツ成長プログラムを発表した。このプログラムでは、2025年末までに同ファンドの国内ポートフォリオに占めるローカルコンテンツへの支出の割合を60%に引き上げることを目的としている。

同イベントでPIFは「サプライヤー開発プログラム」も発表した。これは、ファンドの投資先企業の高まる要求に応えるため、現地のサプライヤーやベンダーのスキルアップを支援するものだ。 プレスリリースによると、PIFはこのプログラムの一環として、ベンダーブートキャンプを開催し、Tier2およびTier3の請負業者がベンダーとして認定されるための準備を支援する予定だ。

また、今回のフォーラムで始動した他のプログラムとして、サプライヤーや投資機会を共有するための専用プログラム「プライベートセクターハブ」もある。

PIFの国家開発部門長であるジェリー・トッド氏は、「サウジ経済の成長と発展における民間部門の重要な役割を考えると、民間部門の強化はPIFの最優先事項の一つです」と述べた。

PIFの国家開発部門責任者ジェリー・トッド氏。(Supplied)

また、「MUSAHAMAローカルコンテンツプログラムとサプライヤー開発プログラムの立ち上げは、サウジアラビアのローカルコンテンツの成長を促進する我々の取り組みにおいて、大きな前進です」と続けた。

投資家として民間セクターを活性化 

フォーラムの中でPIFのヤセル・アル・ルマイヤン総裁は、同ファンドは、サウジアラビアにおける投資家およびパートナーとしての民間セクターの役割を強化することに意欲的であると述べた。

アル・ルマイヤン氏は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子のビジョンを再確認しつつ、民間企業の役割は、サウジアラビアの経済多様化にとって極めて重要であると述べた。

「PIFは常に民間企業の役割の強化を目指し、サウジアラビアの繁栄する経済を強化するために、PIFにとって戦略的かつ重要なパートナーであると考えています」とアル・ルマイヤン氏は語った。

また、「PIF民間セクターフォーラムは、民間セクター間の協力と調整を可能にし、強化することを目的としており、また、様々なプログラムや企業を通じてPIFが提供する機会やパートナーシップについて知ることも目指しています」と付け加えた。

アル・ルマイヤン氏はさらに、2030年までに国内総生産への貢献度を最大65%まで高めるために民間セクターを支援し、雇用機会を創出し、技術を現地化し、サウジアラビアへの技術や知識の移転を促進したいと述べている。

アル・ルマイヤン氏は、サウジアラビアの13の戦略的セクターを開発する計画を通じて民間セクターを巻き込むことに、同ファンドは意欲的であると述べた。

「PIFは、民間部門と中小企業を支援するため、共同投資のためのさまざまな専門会社を設立しています」

さらにアル・ルマイヤン総裁は、次のように述べた。「PIFと民間セクターの間の利益の道筋を強化できることを楽しみにしています」 

アル・ルマイヤン氏は、民間部門向けに設計されたプログラムや協定がフォーラム中に発表され、「コミュニケーションを促進し、効果的かつ持続的にパートナーシップを活性化する」ことに寄与することだろうと付け加えた。

民間セクターのパートナーシップの活力

サウジアラビアのバンダル・アル・ホレイフ産業鉱物資源相は、フォーラムのパネルディスカッションの中で、PIFはローカルコンテンツに関する目標を達成するために非常に重要な「鍵であり戦略的パートナー」であると述べた。

アル・ホレイフ氏は、サウジアラビアのローカルコンテンツに関する目標を達成するためには、民間セクターとのパートナーシップが非常に重要であることに同意を示した。

ShareekプログラムのCEOであるアブドルアジーズ・アル・アリフィ氏は、「このプログラムは、サウジアラビアの多くの民間企業が、地元や地域だけでなく、世界的に成長するのに役立っています」と述べた。

「彼らは有能で、投資資金の面で目標を達成するための情熱と意欲を持っています。Shareekプログラムは、サウジビジョン2030に基づく我々の輝かしい目標達成を実現可能にするためのものという意味で、企業にとって目指すべき地点となっています」とアル・アリフィ氏は言う。

さらにShareekプログラムでは、2030年までに100億サウジリヤル(26億6,000万ドル)、または年間10億サウジリヤルを投資できる企業を大企業と定義していると説明した。

さらにアル・アリフィ氏は、この取り組みが企業への利益となっているだけでなく、経済全体にもプラスの影響を及ぼしていることを指摘した。

2021年に始動したShareekプログラムは、官民のパートナーシップを強化し、経済の持続可能性を確保するために大企業の貢献度を高めることを目的としている。

 

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