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ムーディーズ、公的投資基金やアラムコなどサウジアラビア主要6社の格付けを引き上げ

ムーディーズは先日、サウジアラビアの格付けを引き上げている。(Shutterstock)
ムーディーズは先日、サウジアラビアの格付けを引き上げている。(Shutterstock)
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25 Mar 2023 03:03:16 GMT9
25 Mar 2023 03:03:16 GMT9

アラブニュース

リヤド:サウジアラビアの公的投資基金(PIF)やエネルギー大手アラムコ等6社の、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる格付け見通しが、「安定的」から「ポジティブ」に引き上げられた。

ムーディーズは、6社の格付け見通しの引き上げは、今月初めに「安定的」から「ポジティブ」に変更されたサウジアラビアの経済の力強さと関連したものだと説明している。

今回格付けの引き上げを受けた企業は、他にサウジ基礎産業公社(SABIC)、サウジテレコム(STC)、サウジ電力調達会社(SPPC)がある。

サウジアラビア電力公社(SEC)も引き上げの対象となった。

ムーディーズは、格付け変更の根拠を説明した報告書の中で、次のように述べている。「これらの格付けはソブリン格付けの直接的な結果であり、サウジアラビア政府と6社の企業との間の信用関係を反映したものだ」

「これらの企業は、国際的な資産やキャッシュフローから程度の差こそあれ利益を得ているが、いずれもサウジアラビア政府との信用関係が大きく、政治、経済、規制、社会的要因を含む国内環境にさらされている」

アラムコについての解説では、報告書は同社の格付け「A1」について、「非常に大きな事業規模、大幅な下流の統合、および低コスト構造とキャッシュフローに対する低いレバレッジに比しての強い財務柔軟性を反映している 」と述べている。

さらに、「こうした特性は、原油価格のサイクルを通じて弾力性をもたらし、また、石油・ガス会社にとって重要な信用検討事項である炭素移行リスクの軽減に役立つ 」と報告書は指摘している。

また、サウジ基礎産業公社が石油化学および肥料市場において世界的に強い地位を維持できているのには、「サウジアラムコとの長期契約に基づく競争力のある価格の国産原料 」の力が大きいとムーディーズは解説している。

報告書はさらに、「こうした強みは、主に商品ベースの石油化学、肥料、鉄鋼事業およびサウジアラビア国内への資産の集中による同社のボラティリティをある程度緩和するのに役立つ」と分析。

公的投資基金(PIF)についての項目では、同基金が「高品質の投資ポートフォリオ」、「非常に低いレバレッジと非常に高いインタレスト・カバレッジを持つ非常に強力な財務プロファイル」、さらに「優れた流動性プロファイル」を有していると評価されている。

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