
ジャカルタ:サウジアラビアは12日、東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で友好協力条約(TAC)を締結した。サウジの外相ファイサル・ビン・ファルハーン王子によるジャカルタ訪問中のことだった。
TACはASEAN加盟国が1976年に締結した平和協定である。主権・領土の一体性・国家の同一性の相互尊重および締結国の国内問題への相互不干渉に基づいて地域における国家間関係を管理するための一連のガイドラインを確立することを目的としたものだった。
ASEANの10加盟国に加え、東南アジア以外の国々もこの協定に参加している。2003年に中国とインドが最初に加入し、2009年には米国とEUも加わった。
サウジアラビアはこの協定の51番目の締結国となった。ASEAN議長国のインドネシアはこの決定を歓迎した。
インドネシアのルトノ・マルスディ外相は、ジャカルタで行われた調印式の際にファイサル王子に対し、「サウジアラビアをASEANファミリーに歓迎します」と述べた。
「ASEANの同僚たちを代表し、本日ご出席いただきTACの加入証書に署名していただいたことに最高の感謝を伝えたいと思います。わざわざジャカルタまでお越しいただきありがとうございます」
マルスディ外相は、今回の協定署名はASEANの価値観を認めることへのサウジアラビアの意欲と、東南アジアやその他の地域における平和と安定に貢献することへのコミットメントを加盟国に対して示すものだと指摘した。
「これらの価値観や原則は、現在の地政学的ダイナミクスの中でより一層重要になっています」
「我々は共に、インド太平洋地域の平和、安定、繁栄のための前向きな力とならなければなりません」
同外相は、ASEANが今度の首脳会議を湾岸協力理事会(GCC)と共にリヤドで開催する予定であることに言及した。
「今年10月にサウジアラビアでASEAN-GCC首脳会議を開催できることを楽しみにしています」
ASEANの人口は6億人以上、面積は450万平方キロメートルで、いずれもEUを上回っている。
ASEANの2022年の購買力平価GDPは約10兆2000億ドルで、世界GDPの約6.5%を占めている。