
リヤド:インドの新興電気自動車(EV)メーカーであるPravaig Dynamicsが、サウジアラビアに左ハンドルのEV生産施設を設立することを計画しており、サウジアラビアのEVエコシステムはさらに加速することが見込まれている。
Pravaig Dynamicsは声明の中で、先週ニューデリーで開催されたG20若手起業家サミットで、サウジ・インディア・ベンチャー・スタジオ(SIVS)と覚書を交わしたと発表した。
ベンガルールに本拠を置く同社によると、サウジアラビアのEV生産施設は最大100万台の生産能力を備え、湾岸、米国、欧州市場の需要に対応するという。
この覚書は、Pravaig Dynamicsのシッダールタ・バグリCEOとSIVSのマンスール・アル・サノーニCEOの間で調印された。
Pravaig DynamicsのバグリCEOは声明で「Pravaigの専門知識に、サウジアラビアの計り知れないほど貴重な支援と戦略的指導を組み合わせることで、私たちは国際市場全体で310億ドルを超えるまたとない経済的機会を切り拓く態勢が整いました」と述べた。
SIVSはサウジアラビア政府が支援する企業で、同国におけるEV市場成長の加速を目指している。
この覚書に基づき、両社はEV、AI駆動型ソリューション、先進バッテリー、エネルギー貯蔵ソリューションを含む特殊用途車両の共同開発、供給、サービス提供に取り組むことになる。
サウジアラビアは2060年までにネットゼロ達成を目指しているため、サウジアラビアのEVエコシステムはここ数年で急速に拡大している。同国の国家運輸物流戦略も、2020年代末までにEVの利用率を25%まで引き上げることに焦点を当てている。
サウジアラビア運輸総局(TGA)は今月初め、住民や観光客がルーシッド・モーターズのEVをレンタルできるプログラムを開始した。
2023年3月に、ルーシッドの中東担当副社長兼マネージングディレクターであるファイサル・スルタン氏はアラブニュースに対し、同社初の完全にサウジアラビアで組み立てられた電気自動車の提供をジェッダで9月に開始すると明らかにした。
「ルーシッドでは非常にエキサイティングなことが起きています。ジェッダ行きの飛行機に乗って、当社工場の設置予定地のキング・アブドゥラー経済都市(KAEC)まで車で行くと…近いうちに、工場への機材の導入を開始する予定です」とスルタン氏は語った。
ルーシッドは昨年、年間15万5,000台のゼロ・エミッションEVの生産能力を持つ生産施設をサウジアラビアに建設する契約も締結した。