
リヤド:サウジアラビアは今後4年間で「驚異的な」経済成長を記録し、金融資産が年平均成長率4.3%で増え、2027年には1兆3000億ドルに到達するとした報告書を、世界的な経営コンサルティング会社であるボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が発表した。
13日に発表された報告書では、サウジアラビアの実質資産が2022年の2兆7000億サウジアラビア・リヤルから、2027年には3兆6000億サウジアラビア・リヤル(9600億ドル)に達する見込みであることを明らかにした。
さらに、サウジアラビア最大の資産クラスは現金・預金であり、2022年は個人資産全体の48%を占めていたと報告した。
今月初め、国際通貨基金(IMF)はサウジアラビアの財政見通しについて、短期的には堅調であり、2016年に導入されてから経済の多様化に貢献してきたビジョン2030が後押しし、リスクもおおむね均衡していると述べた。
BCGのマネージングディレクター兼シニアパートナーである、ナタリア・ゲラシュチェンコ氏は説明の中で、「サウジアラビアの軌跡は、世界的な市場が課題を抱えつつも、驚くべき成長や可能性が秘められていることを示唆している。今後数年間は安定した成長が見込まれ、多様化に引き続き専念することが、この成長軌道を維持していく鍵になる」と述べた。
一方、債券に関しては、2022年から2027年の間に7.4%という最高の成長率を記録することが予想されている。
BCGの調査では他にも、生命保険と年金が2027年には3番目に大きな資産クラスになる見通しであることも指摘している。
「資産の多様化への動きと、生命保険や年金に対する関心の高まりは、長期的計画や金銭的安定への移行が進んでいることを反映している」と、ゲラシュチェンコ氏は付け加えた。
この報告書が明らかにしたところによると、サウジアラビアは中東・北アフリカ地域における金融資産の14.5%を保有しており、そのうちの約21%に相当する1億ドルを超富裕層が握っている。
BCGのマネージングディレクター兼パートナーである、ディミトリー・アンガロフ氏は、「サウジアラビアが富裕層の呼び込みと維持に成功していることは、この地域の経済能力が高まっている証拠です。超富裕層らは経済成長に貢献し、より多くの資源や専門知識をもたらしています」と語る。
その一方で、サウジアラビアの負債は、2022年の2,000億ドルから2027年には4,000億ドルまで増加すると見られている。
「このバランスが保たれた成長は、サウジアラビア経済の計算されたリスクテイク能力を際立たせており、今後数年間で成長をさらに促進する可能性がある」と報告書は述べている。
IMFによれば、サウジアラビアは予備としての準備金を十分に確保しており、米ドルに対する為替レートの固定が同国経済に良い影響をもたらしている。