
ドーハ:日本の攻撃的MFである久保建英は、10歳でバルセロナのアカデミーに所属して以来、スターダムを約束されてきた。アジアカップで真価を発揮し、躍進することが期待される。
22歳の久保は、以前はレアル・マドリードとも契約を交わしたが、今季はレアル・ソシエダに腰を落ち着け、6ゴールを挙げてチャンピオンズリーグでのグループ首位に貢献した。
目を引く彼のプレーに、マンチェスター・ユナイテッドも関心を示している。
久保は2022年のワールドカップでは短時間のプレーにとどまったが、12日に開幕したカタールでのアジアカップでは日本代表の中心選手となるだろう。
日本は14日の初戦でベトナムと対戦する。
ブライトンのウイングの三笘薫が怪我により大会序盤を欠場する見込みであることから、ディフェンスをこじ開ける久保の力は日本にとって不可欠だ。
「彼はチームを勝利に導くプレーヤーになれるはずだ」と、日本の森保一監督は語る。
「彼はレアル・ソシエダの一員としてチャンピオンズリーグとスペインリーグでプレーし、チームが攻撃を組み立てる柱となっている」
「日本代表でも彼にはそういうプレーを期待している」
「和製メッシ」と評される久保だが、未成年選手との契約に関するFIFAの規定に違反したバルセロナに2年間の移籍禁止処分が課されたため、チームを去ることを余儀なくされた。
久保はFC東京に加わり、18歳までJリーグでプレーしたあと、レアル・マドリードと6年契約を結んだ。
直後に彼はマジョルカにローン移籍し、さらにスペインの複数のチームを渡り歩いたあと、2022年にレアル・ソシエダへの完全移籍が決まった。
久保はサンセバスチャンを本拠地とするソシエダで活躍し、魅惑のドリブルと茶目っ気のあるユーモアのセンスでファンを湧かせている。
彼は試合後のインタビューでの率直な語り口で知られ、流暢なスペイン語で気さくで陽気に話す。
ピッチ上でも楽しむことを忘れない彼は、最近もアスレティック・ビルバオとの試合でゴールを挙げたあと、痛めたような仕草を見せてから唐突に「トゥワーク」のダンスを披露した。
「このクラブは僕のスタイルに合っています。高い技術とタレントをもつ選手がたくさんいて、みんなボールの扱い方を知っています」と、久保はガーディアン紙のインタビューで語った。
「僕のような経歴のプレーヤーにとってとても魅力的です」
マンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラフォードに久保を迎えることに関心を示していると報じられ、ブラジル人ウイングのアントニーとの交換が検討されているという。
久保の真価の発揮が期待されるアジアカップで、日本は5度目の優勝を狙う。
久保は18歳の誕生日の5日後に代表デビューを飾り、これまでに29キャップを記録している。
だが、2022年のワールドカップでは、ドイツ戦とスペイン戦の2試合の出場にとどまった。
久保は両試合とも、チームが1点ビハインドのハーフタイムでの交代となり、いずれの試合でも日本は後半に逆転して歴史的勝利をもぎ取った。
クロアチアに敗れたラウンド16では、久保はウイルス感染のため欠場した。
前回2019年のアジアカップで、森保監督は久保を未熟だと考えて招集しなかった。日本は決勝戦でカタールに敗れた。
しかし今回、監督は久保が「18歳の頃とは別の選手」になったと確信する。
「彼はこの大会を心から楽しみにしている」と、森保監督は語る。
「全力を尽くしてほしい」
AFP