トヨタ自動車は2日、愛知県豊田市と岡崎市にまたがる新たな開発施設「トヨタテクニカルセンター下山」の完成式典を開いた。世界屈指の難関サーキットとされるドイツのニュルブルクリンクを参考にした道など12のテストコースを備え、高級車ブランド「レクサス」やスポーツ車ブランド「GR」の主要な開発拠点となる。
同センターは山間部に整備され、敷地面積は約650ヘクタールと東京ドーム約140個分。豊田市の本社から車で30分ほどの場所に位置し、本社と一体的に開発体制を強化する。
2019年4月に一部のテストコースの運用を開始。21年10月に世界各地の特殊な路面を再現した「特性評価路」などのエリアが稼働。このほど、テスト走行を終えた車の分析やメンテナンスなどを行う車両開発棟や来客棟が完成した。
投資額は全体で約3000億円で、約3000人が勤務する。豊田章男会長は式典のあいさつで「クルマをつくる上で一番大事なことは壊すこと。ここ下山は、走って、壊して、直す(開発作業)を毎日毎日、何度も何度も繰り返せる場所だ」と強調した。
JIJI Press