東京:日本のメディアは、オリンピックの100m走金メダリスト、ノア・ライルズを「世界最速のアニメファン」と称賛した。
アメリカ人チャンピオンとジャマイカのキシャネ・トンプソンとの差は、わずか1000分の5秒。
レース後、アメリカ国旗に包まれたライルズは、両手を前に突き出し、指を広げた。
27歳のライルズは、1990年代に世界的に大ヒットした『ドラゴンボール』などのコミックやアニメを含む日本のポップカルチャーへの愛を公言している。
6月のオリンピック選考会では、『遊☆戯☆王』のカードを取り出し、カメラに向かって見せびらかし、アニメファンを喜ばせた。
「遊☆戯☆王」は1996年から2004年まで日本の週刊少年ジャンプで連載され、トレーディングカードゲームを含むメディア・フランチャイズを生み出した。
日本のスポーツ新聞『デイリースポーツ』は、「人類最速のオタク」と見出しを打ち、筋金入りのスーパーファンを意味する新しいニックネームを他の媒体でも使用した。
ソーシャルメディア上のアニメファンたちは、ライルズが『ドラゴンボール』の作者である鳥山明氏を追悼したことを思い出した。
「伝説の鳥山明を失ってとても悲しい……彼の作品は私の人生に永遠に影響を与えた」と、ライルズは3月にソーシャルメディア・プラットフォームX(旧ツイッター)に書き込んだ。
「このかめはめ波は、鳥山先生の目に留まらなかったことはないでしょう」と、あるファンは日曜日の彼の勝利に対してXで語った。
フランスの男子フェンシングチームも銅メダルを獲得した後、一斉に「かめはめ波」のジェスチャーをして『ドラゴンボール』に敬意を表した。
しかし、オリンピック選手にインスピレーションを与えたのはアニメだけではない。
ブラジルのバレーボール選手、ダーラン・フェレイラ・ソウザは、高校バレーボール部を描いた『ハイキュー!!』のスローガンをモチーフにしたタトゥーを腕に入れてパリに現れた。
このタトゥーには「思い出なんていらない」と書かれており、日本の『ハイキュー!!』ファンは、このタトゥーがアニメの影響力を証明するものだと喜んだ。
「「ハイキュー!!」が世界中を旅していることを知ってとても嬉しい。世界中のバレーボール選手にインスピレーションを与え続けてくれることを願っています」とあるXに投稿があった。
AFP