アミン・アッバス

ドバイ： UAEにある日本風カフェ「おたく」では、日本文化に影響を受けた各種ケーキやペストリー、ドリンクなどを提供する。

カフェ「おたく」の開業と挑戦について、オペレーション・マネージャーであるエルシー・ルナ氏は次のように語った。「創業者のハマド曰く、旅好きの目を通してカフェをオープンするという私たちの旅が始まったのは2019年のことでした」

「ここはモダンなアプローチと日本の美が融合し、古い物と新しいものが出会う場所です。そして、人々が集い、様々な機能を持つスペースを体験できる家のような場所であってほしいという哲学があります。私たちの目標は、スペシャリティコーヒーと一緒に自家製ベーカリーを提供することで地元のニッチ市場を開拓し、思い出に残る食体験を生み出すことです」

「私たちはみなエネルギーに満ちあふれ、この競争の激しい市場の中で、いかにして「おたく」を立ち上げるかアイデアを出し合っていました。そして、ブランドへの信念を強め、デザインや調達、ロジスティックスなどを現実のものとしました。しかし、その最中に誰もが予想だにしなかったパンデミックが起こりました。それは、生まれたばかりのプロジェクトとして、ビジネスを継続させ、顧客やチームのウェルビーイングを確保しなければならない難しい段階でした」

「おたく」のペストリーやドリンクを試した人たちからの感想やフィードバックについては次のように話す。「好評です。いい時も悪い時もありますが、お客様からの建設的な批判を受け入れ、成長の機会にするよう心掛けています。当店はスフレパンケーキで有名になりましたが、提供するメニューは需要のあるものだと自信を持っています。さまざまなイベントや催しに招かれましたが、何より嬉しいのはリピーターが増えていることで、私たちが正しい方向に進んでいることを示す指標となります」

UAEにある他の日本風カフェと「おたく」の異なる点について、同氏はこう説明する。「私たちはブランドとチームの融合体だということです。アプローチとしては、ミニマリスト、クリーン、正確さを大切にしています。提供するものに関しては、お客様に出す前に細部にまで注意を払います。居心地がよく、そこで過ごす時間を楽しんでいただけるような空間を提供しています。メニューは厳選し、食材選びは信頼できるブランドと連携して行っています。店の宝と言えば従業員です。彼らはお客様のニーズに応えるため、豊富な知識を持ち、十分なトレーニングを受けています」

カフェの今後については「特にフォーカスしたいのが、成長、拡大、コラボレーションです。私たちは使命に向けて動きながら、それが既に現実となろうとしていると予測しています。私たちの目標は、私たちが作り上げたものをターゲットとする市場に紹介し、その分野で認知度を高め、賞を得ることです」と説明した。

日本食や日本のドリンクを作ってみたい、あるいは作り方を知りたい人に対するアドバイスとしては次のように語った。「いつも一般的なアプローチから始めることをおすすめします。まずその食べ物や飲み物が本物であることを理解するために基本を学び、日本に影響を受けた料理を味わいましょう。そうすることで経験に対する深い愛着が生まれるだけでなく、再現したいという欲求が生まれ、日本食や日本のドリンク作りへの動機づけとなります。こうした過程を経ることで多様性を受け入れ、日本食に関する膨大な知識にアクセスしやすくなるのです」

同店はアブダビに3店舗（ヤス・モール、アル・クアナ、アルガーム・プラザ内）、ドバイのデザイン・ディストリクトに1店舗を構えている。