


ベイルート: 欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は24日、ベイルートを訪問した際、レバノンの低迷する経済と治安部隊を支援するため、欧州連合(EU)が10億ユーロ(約10億7000万ドル)の資金パッケージをレバノンに提供したことを明らかにした。
フォンデアライエン委員長は、この支援策が医療や教育などの基本的なサービスを強化するのに役立つと述べた一方で、ベイルートがビジネス環境と銀行部門を活性化させるために「経済、金融、銀行改革を進める」ことが極めて重要であると付け加えた。
ナジーブ・ミカティ首相、キプロスのニコス・クリストドゥリデス大統領とともに演説した彼女は、レバノン軍やその他の治安機関への支援は、国境管理を改善するための訓練、装備、インフラの提供に重点を置くと述べた。
レバノン経済は、数十年にわたる浪費と汚職の末、2019年に崩壊し始めた。しかし、与党エリートの既得権益は、レバノンが国際通貨基金(IMF)から30億ドルの援助パッケージを受けられるようにするための金融改革を停滞させている。
危機が長期化するにつれ、ほとんどのレバノン国民は銀行預金から締め出され、自国通貨は暴落し、学校から軍隊に至るまで、公共機関は機能維持に苦慮している。
これと並行して、レバノンの海岸からヨーロッパに向かう移民船が増加している。シリア人とレバノン人の両方が乗船している。
フォンデアライエン委員長もクリストドゥリデス大統領も、レバノンがEUの国境機関であるフロンテックスと「作業協定」を結ぶことを望んでいると述べた。
レバノンには2011年以来、祖国の紛争から逃れてきた数十万人のシリア人が住んでいる。他のレバノン政府高官と同様に、ミカティ氏も木曜日、彼らはレバノンの崩壊した経済をさらに圧迫しており、シリアの大部分は、彼らが戻るのに十分なほど安全になったと述べた。
しかし国連は、シリアは避難民が戻るにはまだ危険すぎると述べている。昨年も、シリア人がレバノン当局に強制帰還させられたのち、逮捕されたり徴兵されたりしていた。
クリストドゥリデス大統領は、レバノンにおけるシリア人の長期滞在に対処する必要があると述べた。
「はっきりさせておきたいのは、現在の状況はレバノンにとっても、キプロスにとっても、EUにとっても持続可能ではないということです」
ロイター