ニューヨーク:日本政府は23日夕、米ニューヨークで訪日観光や食の魅力を発信するイベントを開いた。能登半島地震で大きな被害を受けた石川県などの日本酒や、同県輪島市の伝統工芸品「輪島塗」を紹介。誘客促進を図り、震災復興の加速を目指す。
イベントに参加した岸田文雄首相は、世界最大級の金生産地だった「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)が世界文化遺産に登録されたことに言及し、「(日本には)文化遺産あるいは自然遺産、食文化など多岐にわたる魅力がある」と強調。2025年大阪・関西万博への来場も呼び掛けた。
イベントには観光事業者ら約200人が参加し、日本酒や和牛などが振る舞われた。石川県産の日本酒を試飲した輸入業のメキシコ人男性(43)は「フルーティーで非常に飲みやすい」と満足そうに語った。
東京電力福島第1原発の処理水放出を受け、輸出が低迷するホタテやブリなども提供。中国が水産物の禁輸措置を続ける中、米国市場の販路開拓を促進するのが狙い。
時事通信