土曜日に東京競馬場で開催された第10回サウジアラビアロイヤルカップは、2番人気のアルテベローチェに騎乗する佐々木大輔騎手が先頭を後方から追い込んで優勝するというスリリングな展開となった。

2歳馬の1600メートル戦で、アルテヴェローチェは好位から直線で一気に他馬を抜き、4番人気のタイセイカレントにも体1つ分の差をつけて優勝した。アルテベローチェはメジャーレースにおいて初勝利。

当日は、ガージー・ビンザグル駐日サウジアラビア大使をはじめ、アラブ諸国の大使や外務省、経済産業省の関係者が出席。

優勝者にトロフィーを手渡した後、ビンザグル大使はアラブニュース・ジャパンに次のように語った。「レースは人々を結びつける大変貴重な機会です。この文化的なイベントが我々の共通の価値観や、スポーツに対する、特に馬に対する愛情を表すのに非常に重要であることは間違いなく、人類を結びつけ、世界に平和をもたらす魅力を持っています」

レースに先立って行われた昼食会でも同大使は「今日、皆様の前に立ち、王国の名を冠した優勝トロフィーをお渡しできることを光栄に思います。私はこの名誉ある東京競馬場で我が国の競馬クラブを代表できることを誇りに思っています」「スポーツの分野における両国の協力関係の広さと、文明と文化の多くの分野における相互のパートナーシップの深さを反映しています」と述べた。

ビンザグル大使は、サウジアラビアが毎年ジャパンカップを主催していることを誇りに思うと述べ、それを “特別なイベント “と表現した。また、ジャパンカップの前哨戦として開催されるサウジアラビア・ロイヤルカップは、競馬に対する国際的な関心が高まっていることを証明するイベントであるとし、その意義を強調した。

そして「皆様、2025年2月7日に首都リヤドのキング・アブドルアジーズ馬術競技場にて予定されているジャパンカップにどうぞお越しください」と呼びかけた。

東京競馬場の総支配人はビンザグル大使の団結の言葉に共鳴し、「競馬の世界では、これまでも、そしてこれからも、私たちはひとつです。競馬の世界は、私たちの間に共通の基盤を作るための完璧な手段なのです」と語った。

優勝した佐々木大輔騎手は、地元メディアの取材に対し、「この馬の強さを信じて乗りました。スタートが良かったので、無理に引っ張るのはもったいないと思い、一歩引いて抑えることに専念しました。この馬は1600メートルくらいがベストなので、大きなレースでも頑張ってくれると思います」と述べた。

また、須貝尚介調教師は「内ラチ沿いで、期待通りの競馬をしてくれました。佐々木騎手はこの馬のことをよく知っていて我慢させていました。馬場の内が良くないとわかっていたので、馬をいいところに出してくれるよう指示したが彼はそれに応えてくれた。大したものだと思う。」と述べた。