リヤド:ビデオゲームとオーケストラに共通するものは何か? コラボレーション、没入感、そして最高のストーリーテリングの芸術である。
世界的に有名な東京フィルハーモニー交響楽団は、木曜日と金曜日にプリンセス・ヌーラ大学のレッドホールで開催された2夜連続のコンサートで、キディア・ゲーミングの力を借りて観客を魅了した。
ファイナルファンタジーXIVのプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と著名なサウンドエディター兼作曲家の祖堅正慶氏は、この機会にサウジアラビアの伝統的なトーブを身にまとい、満員のファンに自己紹介した。
アラブニュースは吉田氏、シニアストーリーデザイナーの祖堅氏、石川夏子氏、ローカライゼーションスーパーバイザーのマイケル・クリストファー・コジ・フォックス氏にインタビューする機会を得た。
吉田氏は中東のゲームファンへの感謝の気持ちを次のように述べた。「ファイナルファンタジーシリーズを愛してくださった中東、サウジアラビアのファンの皆様に心から感謝しています」
「長い間、私たちを愛し、支えてくれたコミュニティに、ようやくお返しができる。彼らに興奮を届けられるよう、音と音楽を届けます」
「これは終わりではなく、未来へとつながるものだと考えています」
コンサートの第一部では、オーケストラは「ビクトリーファンファーレ」や「メビウス」などの作品を演奏した。
ゲーマーたちにゲーム体験をリアルに感じてもらうため、祖堅氏は、ゲーム内の戦闘を反映して、オーケストラの演奏中にゲーム内のポーズと同じような一時停止を設けることを思いついた。
祖堅氏は次のように語っている。「戦いの場面では、ゲーム内で時間が止まり、プレイヤーも止まるという仕組みがあります。ですから、その曲をコンサートで演奏する際には、音楽でも同じような感覚を味わってもらいたい。ゲーム体験とゲームの思い出が、そのように結びつくのです」
「私たちは、オーケストラの演奏中にコンサートでその時間を止める方法を考え出したいと思いました。そこで、ゲームの中で時間が止まるなら、コンサートを止めてしまおうというアイデアが浮かびました」
祖堅氏のアイデアは現実のものとなり、オーケストラが数秒間演奏を止めたとき、観客は息を呑んだ。
グラフィックとビデオの制作を担当した石川氏は、プレイヤーの心に響く場面を選ぶことが自分の仕事だと語った。
「私たちがここで作ったものは、コンサートなのにまるでファイナルファンタジーの開発チームが作ったような感じです」と石川氏は語った。
一般的なコンサートでは、曲ごとに人によって異なる感情が呼び起こされるが、ゲームコンサートでは、共通の感情体験が生まれると祖堅氏は言う。
祖堅氏は次のように語った。「ゲームコンサートでは、誰もが同じゲームを体験しているため、誰もが同じ興奮を共有しているのです」
ファイナルファンタジーXIVのサウンドトラックを再現するために、日本から100人以上のミュージシャンがボーカリストを伴って来場した。
祖堅氏は次のように語った。「サウジアラビアと日本には長い友好協力の歴史がありますが、音楽に関してはあまり交流がなく、ゲーム音楽に関しては全く交流がありませんでした」
「(コンサートを体験した)人々は家に帰って、その体験がどれほどエキサイティングだったか、そして、日本から来た人々が、私たちがこれまで見たこともない素晴らしいものを届けてくれたことを、友人たちに伝えてくれるでしょう」と祖堅氏は語った。
また、このイベントでは、ファン向けの専用グッズ販売エリアも設けられ、東京から直送された限定商品やその他の商品も販売された。
ダイヤモンドチケットの所有者は、吉田氏、祖堅氏、石川氏、フォックス氏と会う機会もあり、サイン入りのポスターや写真を受け取った。
登録プレイヤー数が3,000万人を超える「ファイナルファンタジーXIV」は、現在最も人気のあるMMORPGゲームの1つであり、サルマン国王の主導により2018年に開設された「Qiddiya」は、訪問者や居住者の生活の質を高めることを目的とした、エンターテイメント、スポーツ、文化の新たな拠点である。