
日本、狭山: 抹茶は世界中の流行の最先端を行くカフェで選ばれる新しい飲み物だが、日本の生産者は抹茶の高騰する需要に追いつこうと奮闘している。
週末の楽しみを求める人たちや「ウェルネス」インフルエンサーたちに愛されているこの飲み物について知っておくべきことを紹介しよう。
抹茶とは日本語で「挽いたお茶」を意味し、鮮やかな緑色の粉末で、お湯と一緒に泡立て、ミルクを加えて抹茶ラテを作ることができる。
緑茶は9世紀初頭に中国から日本に伝わり、最初は薬用として使われた。
抹茶はもっと後、16世紀の京都で、茶人・千利休が発展させた茶道の伝統の一部として登場した。
今日、抹茶の品質にはさまざまな等級があり、「儀式用」からお菓子作りに使われる「料理用」まである。
抹茶は「碾茶(てんちゃ)」と呼ばれる葉から作られ、風味、色、栄養素を凝縮させるために、収穫前の最後の数週間に日陰で栽培される。
そのためには「光を遮るための支柱と屋根を備えた複雑な構造物を作る必要がある」と、東京の北西に位置する狭山市の茶生産者、奥富正博氏は説明する。
クロロフィルと、リラックス効果で知られるL-テアニンを豊富に含む碾茶の葉は、手摘みで摘み取られ、皮を剥がされた後、蒸され、乾燥され、2台の石臼で挽かれて超微粉末になる。
たった40グラム(1.4オンス)の抹茶を作るのに1時間もかかる。
抹茶を飲む人の多くは、その濃厚なグリーンな味を求めているが、抹茶の栄養成分に惹かれる人もいる。
抹茶は抗酸化物質が豊富で、カフェインが含まれているため集中力を高める効果がある。1杯のカフェイン含有量は平均48ミリグラムで、ドリップコーヒーよりわずかに少ないが、普通に淹れた緑茶の2倍近くある。
「抹茶は健康に良いと思われがちです」と、東京の茶舗『寿月堂』の店長、錦田重仁氏は言う。
「しかし、人々はお茶にまつわる日本の文化、つまり儀式、時間のかけ方、美学にも惹かれているのです」と彼は言う。
2023年の日本の抹茶生産量は4,176トンで、2012年の1,430トンから大幅に増加した。
農林水産省によれば、抹茶パウダーの半分以上は輸出されており、そのほとんどがアメリカ、東南アジア、ヨーロッパ、オーストラリア、中東向けだという。
TikTok、Instagram、YouTubeには、フォトジェニックな抹茶ドリンクの作り方や伝統的な「茶筅」の選び方を紹介する動画が何百万本もアップされている。
ロサンゼルスの抹茶バーで、31歳のマーケティング専門家スティービー・ユセフさんはAFPにこう語った。
「抹茶は料理にも使えるため、お茶好き以外にもその魅力を広げています」
「単純に抹茶を飲むのが好きな人もいれば、自分で抹茶を点てるのが好きな人もいる。日本の抹茶はいつも喜ばれます」と寿月堂の錦田氏は語った。
AFP