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すしとAIの遭遇:マグロの切り身の品質を吟味するアプリ、日本で開発

スーパーのすしの味が期待はずれだった経験が、志村和広がTUNA SCOPEという人工知能(AI)システムを開発するきっかけとなった。(File photo/ Reuters)
スーパーのすしの味が期待はずれだった経験が、志村和広がTUNA SCOPEという人工知能(AI)システムを開発するきっかけとなった。(File photo/ Reuters)
三崎恵水産でマグロを買い付け中のイシイ・シンゴが、TUNA SCOPEを使ってみせてくれた。(File photo/ Reuters)
三崎恵水産でマグロを買い付け中のイシイ・シンゴが、TUNA SCOPEを使ってみせてくれた。(File photo/ Reuters)
三崎恵水産でマグロを買い付け中のイシイ・シンゴが、TUNA SCOPEを使ってみせてくれた。(File photo/ Reuters)
三崎恵水産でマグロを買い付け中のイシイ・シンゴが、TUNA SCOPEを使ってみせてくれた。(File photo/ Reuters)
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04 Jul 2020 03:07:32 GMT9
04 Jul 2020 03:07:32 GMT9

東京:スーパーで買ったすしの味が期待はずれだった経験が、刺身の鮮度をいつでも保証する人工知能(AI)システムを、志村和広が開発するきっかけとなった。

広告会社電通グループ、フューチャー・クリエーティブ・センターのディレクターの志村は、「TUNA SCOPE」(ツナスコープ)を思いつき、このアイデアは、仲買人たちから得た品質判定データを深層学習アルゴリズムを用いて学習した、スマートフォンのアプリへと発展した。利用者はこのアプリをダウンロードしてどこにいても使えることができ、今まで個人の経験に頼っていた業界に「共通の品質基準」をつくりだした、と志村は説明した。この技術を売り込むのに、彼は日本の商社双日と協力している。

「つまり、おいしいマグロを自信をもって買うことができるということです」と志村は言う。

最高級の魚マグロは一尾300キロに及ぶこともあり、過去の競りでは300万ドル以上で売られたこともある。社団法人「責任あるまぐろ漁業推進機構」によると、世界の年間のマグロ消費量は約200万トンで、そのうち4分の1は日本国内で消費されている。

新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、志村は、モルジブ、スペイン、米国、台湾の魚の仲買人から、「TUNA SCOPE」について問い合わせを受けた。移動が制限され、仕入先を訪れてマグロの品質を確認することができなくなったからだ。

三崎恵水産では、その買い手の一人、イシイ・シンゴが、このアプリを備えたスマートフォンをマグロのトレイにかざしていた。結果は数秒で出る。

「10年か20年後には、これはみんなが使う道具になると思います」とイシイは話した。

イシイは、彼の仕事を容易にする一方で、何世代にもわたって受け継がれてきた技をすたれさせてしまうこの技術に対して、複雑な気持ちがあると認めた。

「正直に言って、まだ、AIに勝てると思いますよ」と彼は言った。

ロイター

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