
ニューヨーク:6日、これまでに4大大会で2勝を挙げている大坂なおみが全米オープンでエストニアのアネット・コンタベイトを相手にストレート勝ちを収め、準々決勝進出を決めた。
フラッシング・メドウズ内にあるアーサー・アッシュ・スタジアムで無観客にて行われたこの試合に出場した第4シードの大坂は、第14シードのコンタベイトを相手に6-3、6-4と力の差を見せつけ勝利を収めた。
2018年に全米オープンを制している大坂は、1時間12分での決着となったこの試合では感情をコントロールし続けることが試合を優位に進めるための鍵だったと語った。
「何度も点を取れるチャンスを逃した時は特にそうですが、すぐに自分を責めてしまいがちなので、私にとって(感情のコントロールは)とても重要です」大坂はそう話す。
「でも彼女は素晴らしいプレーヤーでサーブも良いので、とにかく積極的に行こうと自分に言い聞かせました」
前の試合で大坂はフラストレーションを募らせ、タイブレークにもつれ込んだ第2セットではラケットを投げつけた。
この日、先に行われた試合でノバク・ジョコビッチがブレークを喫した際に思わず打ったボールが線審を直撃し、失格となっていたが、大坂はこの事故をリアルタイムでは見ていなかったという。
大坂は夜に行われる自身の試合に向けて睡眠を取っていたが、事故の話を聞いてコート上で冷静さを保つことの重要性を改めて意識したという。
「そのようなことは絶対にしてはいけないという警告です」大坂はそう語った。
コンタベイトも必死に食らいつき、5度のマッチポイントまで粘りを見せたが、最後は大坂が8強進出を決めた。
準決勝進出を懸けた次の試合で大坂は、同じく6日の試合で第6シードのペトラ・クヴィトバをフルセットの末に下すという波乱を起こした米国の27歳、シェルビー・ロジャースと対戦する。
ハイチ人と日本人の両親の下に生まれた大坂は、2012年にフロリダで白人の地域監視団のメンバーに丸腰の状態で射殺された黒人の青年、トレイヴォン・マーティンさんの名前が書かれたフェイスマスクを着用して試合のコートに登場した。
2019年には全豪オープンを制している大坂は今大会、人種による不平等や警察による暴力の犠牲者たちを偲んで複数の異なるマスクを着用している。
大坂は今大会でこれまでに、ブレオナ・テイラーさん、イライジャ・マクレインさん、アマド・オーブリーさんの名前が書かれたマスクを着用している。
AFP