
アラブニュース
ロンドン:報道によれば、イラン人映画監督のコラムディン氏が両親により殺害され、遺体は切断された状態で発見された。
仕事でロンドンに在住していたババク・コラムディン氏はいわゆる「名誉殺人」の犠牲者だ。コラムディン氏の父親が息子の未婚の状態をめぐり、犯行に及んだ。
テヘラン刑事裁判所のムハンマド・シャリアリ裁判長は、コラムディン氏の父親が薬物により息子を殺害し、遺体を切断してゴミ箱に入れたことを自供したと語った。
16日、コラムディン氏の家族の住むテヘラン西部のエクバタンのごみ箱からスーツケースに入れられた遺体が発見された。イランの警察によれば、家族の住む家からは他にも殺害の証拠が見つかっており、両親が逮捕された。
コラムディン氏は2009年にテヘラン大学で映画の修士号を取得し、翌年、ロンドンに移住した。
中東問題の専門家でイラン・インターナショナルTVの編集者であるジェイソン・ブロッドスキー氏はデイリー・メール紙の取材に対し「ババク・コラムディン氏のむごたらしい死は、長年にわたりイランで行われてきた家庭内暴力の最新の例であるにすぎないと思う」と述べた。
そのうえで「その前には、ゲイであることが発覚して家族に殺害されたアリレザ・ファゼリ・モンフェアド氏の痛ましい死もあった。去年、名誉殺人で父親に斬首された14歳の少女、ロミナ・アシュラフィさんの事件はいうまでもないだろう」と指摘した。
2020年にイランで子どもの保護に関する法律が成立したにもかかわらず、名誉殺人と家庭内暴力は続いている。
「これは、国際社会がイランに対し解決を迫るべき分野だ」とブロッドスキー氏は強調した。