
アミン・アッバス
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントとAT&Tは、ソニーのファニメーション・グローバル・グループによるCrunchyrollのAT&Tからの買収が完了したことを発表した。買収額は11億7,500万ドルで、買収金は取引完了時に現金で支払われた。この買収合意が最初に発表されたのは2020年12月だった。
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— Funimation (@Funimation) August 9, 2021
Crunchyrollは500万人のSVOD(定額制動画配信サービス)購読者を抱え、成長を続けている一流のアニメD2C(消費者直接取引)だ。登録ユーザーは200以上の国および地域で延べ1億2,000万人に上り、AVOD(広告付き動画配信)、モバイルゲーム、漫画、イベントのマーチャンダイズおよび配給といったサービスを展開している。今回の買収により、Crunchyroll とファニメーションにとってはコンテンツパートナーの配給拡大、消費者に向けたファン中心のサービス拡充の可能性が広がった。
「ソニーグループにCrunchyrollを迎えられることに非常にエキサイトしています」ソニーグループの会長兼社長CEOである吉田憲一郎氏はそう述べた。
「アニメは急速に成長しているメディアであり、世界中のオーディエンスを魅了し、感動を与えています。Crunchyrollとファニメーションの連携により、私たちとアニメコミュニティの心臓部であるクリエイターおよびファンの皆さんとの距離はさらに近くなるでしょう。アニメを通じ、世界中を感動で満たす、より一層優れたエンターテインメントを提供していきたいと思っています」
「Crunchyrollは、ファニメーション、アニプレックスおよびソニー・ミュージックエンタテインメント(日本)の素晴らしいパートナーの皆様たちによるソニーの既存のアニメ事業に、大きな価値を加えてくれるでしょう」ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント会長兼CEO、トニー・ヴィンシクエラ氏はそう述べた。
「Crunchyrollとファニメーションと共に、私たちはファンの皆様のために究極のアニメ体験を提供することに注力し、主要パートナーおよびパブリッシャー、そして多大な才能を持ったクリエイターたちが世界中のオーディエンスに向けて素晴らしいコンテンツを提供し続けられるよう、唯一無二の機会を提供していきます。Crunchyrollが加わったことでファンの皆様にはこれまでにないサービスを提供し、劇場、イベント、ホームエンターテインメント、ゲーム、ストリーミング、従来のテレビなどあらゆるプラットフォームで、ファンの方々がいつでもどこでも好きなときにアニメを楽しめるようなサービスをお届けできるでしょう。一本化されたアニメサブスクリプション体験をできるだけ早くお届けできるようにすることが私たちの目標です」
AT&Tは今回の買収で得た利益を赤字削減に充て、2023年末までにEBITDA有利子負債倍率2.5倍未満の実現を目指す計画だという。