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サウジアラビアの若い体操選手たちがオリンピックの栄光を目指す

シャハラさんとラナさんは、体操への愛着を通してつながる親友であり、国の誇りになりたいと述べている。(提供)
シャハラさんとラナさんは、体操への愛着を通してつながる親友であり、国の誇りになりたいと述べている。(提供)
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06 Sep 2021 07:09:25 GMT9
06 Sep 2021 07:09:25 GMT9
  • 彼女らの決意や努力にはこれまでにも疑う余地はなかったが、近年の改革により、サウジアラビアの若い女子選手たちにとって不可能はなくなった。

ディーマ・A・クデイル

ジェッダ:世界レベルの体操選手になりたいと夢見るサウジアラビアの若者たちの勇気、決意、情熱、努力に不足はない。そして今、サウジアラビアの「ビジョン2030」構想の一環として進められる社会改革により、彼らがオリンピックの栄光を手にする可能性はかつてないほどに高まっている。

メディアからはあまり注目されてこなかったが、サウジアラビアには30年以上前から、体操に愛着を持つ人々がいた。このスポーツは、体力、敏捷性、パランス感覚が求められ、一般的にトレーニングは5、6歳から始める。


ジェッダで10年以上前から体操を指導しているダイナミック・コード・センターのコーチ陣によると、サウジアラビアでは最近、体操を始める若い人々の数が増え、将来性のある人も増えてきたという。

3年前から同センターで体操のシニアコーチを務めるエジプト出身のナダ・ナーセルさんは、生徒たちの献身的な努力を誇らしく思うと述べた。

「私たちは、競技会や選手権大会にも出場し、数々のメダルや成果を挙げてきました」と彼女はアラブニュースに語った。「サウジアラビアでこうしたことを目の当たりにするのは、インストラクターとして光栄です」

より一般的な話として、サウジアラビアの女性たちに近年、新たなスポーツの機会が開かれたことを非常に喜んでいると彼女は述べた。それを可能にした社会改革を彼女は歓迎しており、これは体操コーチとして自身が目指すものと完全に一致すると付け加えた。改革前にはスポーツをする女性がほとんどいなかったが、今では「私たちの目標が実現されています」とナセルさんは言った。

体操は、難度の高い厳しいスポーツであり、身体面や精神面で選手たちに多大な負担がかかるが、彼女が教える選手たちは、非常に幼い頃から献身的な努力と決意を示し、体操への情熱をもって芸術的に取り組んでいると言う。彼女が教える子供たちは毎日約4時間練習するが、これは体力的にも精神的にも非常にきついことだと付け加えた。 

「彼女たちには落下や怪我へのプレッシャーがあります。体操は、相対的な強さに応じて行うものです。この少女は地面から宙へと移動しますが、それは簡単なことではありません。サウジアラビアの体操選手たちは、そうした要求を満たしています。ここではそういった特性を感じます」

イママー・アル・サマンさんは、10歳になる娘のシャハラ・アル・ガムディさんが体操の夢を追っていることを喜んでいる。

「総合スポーツ局やサウジアラビア体操連盟で起きていることを読めば読むほど、娘がこうした団体を支えているのがわかります」とアル・サマンさんはアラブニュースに語った。彼女の娘は、家で兄弟たちと側転などの運動をし始めた6歳の時に、体操が好きになり始めたのだという。

「娘がもっとやりたいと言い出したため、体操に対してそうした熱意があるのなら、ジムで指導員をつけて練習したほうがいいと判断したのです」とアル・サマンさんは語った。

そして、ダイナミック・コード・センターの夏の体操合宿に娘を参加させると、指導員から、彼女の娘にはすばらしい才能があると告げられたのだという。

サウジアラビアでこうしたことを目の当たりにするのは、インストラクターとして光栄です。
ナダ・ナーセルさん
体操シニアコーチ

「娘は、大好きな体操を続けていけることに大喜びでした。私は娘をセンターの有能者クラスに入れました。娘はそこのプログラムを続けてきて、レベル3に達しました」とアル・サマンさんは語った。

バナン・シャラビさんは、9歳になる娘のラナ・アル・ナジャールさんが体操に興味をもち始めたのは5歳の時だったとアラブニュースに語った。シャラビさんは、学校内外で様々なスポーツをやってみるようにと娘に勧めたが、「そこには体操が含まれていなかったため、娘はどのスポーツも好きになりませんでした」という。

そうした時、体操の動画を見たラナさんは興味を掻き立てられた。彼女は体操に親近感を覚え、やってみたいと母親に伝えた。

「子供が希望する道を選び、目標を実現させるためなら、親としてはあらゆるサポートをしてやる必要があります。娘は体操の選手になろうとしており、娘が自分の目指すレベルに到達するまで、精神的、物理的、そして経済的にも支えていきます」とアル・ナジャールさんは語った。

シャハラさんとラナさんは、体操への愛着を通してつながる親友であり、国の誇りになりたいと述べている。

「私たちは同じ目標をもっています。一緒にオリンピックに出場することです」とシャハラさんはアラブニュースに語った。

「そして、金メダルをとることです」とラナさんが付け加えた。「私たちは体操選手です。宙を飛んで、天井にまでタッチします」

体操は、障害に直面しても諦めないことを自分たちに教えてくれたとシャハラさんは付け加えた。

「落下しても、私たちは立ち上がり、またトライします」と彼女は言った。

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