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ヨルダン軍戦闘機、シリア国内でイラン系麻薬密売業者を空爆 — 情報筋

ヨルダン軍は先月、親イラン武装組織との関係が疑われる数十人の集団と衝突後、麻薬密売業者に対する取り締まりを強化した。(AFP通信)
ヨルダン軍は先月、親イラン武装組織との関係が疑われる数十人の集団と衝突後、麻薬密売業者に対する取り締まりを強化した。(AFP通信)
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09 Jan 2024 03:01:11 GMT9
09 Jan 2024 03:01:11 GMT9
  • 内戦で荒廃した中東の国シリアは、数十億ドル規模の麻薬取引が行われる地域の一大拠点となっている

アンマン:ヨルダン軍の戦闘機は9日、シリア国内で4度の空爆を実施したと地元の情報筋が明かした。イランと関連を持つ麻薬密輸業者のものと見られる農場や隠れ家に対し、このような空爆が行われたのはこの1週間で2度目となる。

ヨルダン軍は先月、シリアとの国境を越えて武器や爆発物などと一緒に大量の密輸品を運んでいた、親イラン武装組織との関係が疑われる数十人の集団と衝突後、麻薬密売業者に対する取り締まりを強化していた。

ヨルダンと西側同盟諸国は、イランが支援するレバノンのヒズボラとシリア南部の広範囲を支配するその他の親イラン系武装組織が、密輸急増の背後に潜んでいると非難している。

イランとヒズボラは、シリアに対する陰謀だとして西側諸国の主張を否定。シリア政府自身も、同国の治安部隊と関係があると西側諸国が主張する親イラン系武装組織との共謀を否定している。

情報筋が確認したところによると、シリアのニュースポータル「スウェイダ24」は、ヨルダンとシリアの国境に近いスウェイダ州のシャアブとアルマンの町で、主な麻薬密売業者を標的とした3回の空爆があったと報告した。4回目の空爆では、マラー村近くの農場が攻撃された。

先週の4日にも、ヨルダン軍は、当局が国境を越えた密輸行為が横行していると見るスウェイダ州で、同様の地点に空爆を行っていた。

「ヨルダンは、国境をまたいで密輸が行われる前に、麻薬を保管している疑いのある農場や、判明している麻薬密売人の家や隠れ家を攻撃しているようです」と、市民活動家で研究者のライアン・マルーフ氏は語った。

スウェイダ24の編集者でもある同氏は、「最近の空爆は、ヨルダンが麻薬密売業者への攻勢を強めている証です」と話す。

スウェイダ 24は現地情報筋の言葉として、地元の有力な麻薬密売人を含む3人が死亡したという未確認の報告があると伝えた。

ヨルダン当局によると、2011年にシリア内戦が勃発して以来、米国は国境監視所の設置に約10億ドルの資金提供を行っており、さらに治安改善のための軍事援助もヨルダンに約束しているという。

国連の専門家や欧米の当局者は、違法な麻薬取引によって、10年以上にわたる内戦の間に現れたシリアの親イラン系武装組織や、親政府派の準軍事組織に資金が流れていると説明する。

内戦で荒廃した中東の国シリアは、数十億ドル規模の麻薬取引が行われる地域の一大拠点となっており、「カプタゴン」として知られるシリア製のアンフェタミンが、ヨルダンを主な輸送ルートとして石油資源の豊富な湾岸諸国に運ばれていると、欧米の麻薬取締当局者は話している。

ロイター

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