ケンゾーの新アーティスティックディレクターに15日、ストリートファッションの先駆者NIGO氏が任命されたと、高級ファッショングループLVMHが同日発表した。
有名人とのコラボレーションで知られるNIGO氏は、6月にわずか2年で退任したポルトガル人デザイナー、フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ氏の後任となる。
ケンゾーは1970年に日本の高田賢三氏が創業。高田氏は昨年10月、新型コロナウイルスの合併症により死去している。
NIGO(本名・長尾智明)は、1990年代に自身のブランド「ア・ベイシング・エイプ(ベイプ)」で名声を獲得。同ブランドは、ストリートファッションと高級ファッションの融合によりシュプリームなどのブランドの先駆けとなった。
同氏はファレル・ウィリアムス、カニエ・ウェスト、コカ・コーラ、アディダスといった著名人や有名ブランドとコラボレーションを行い、昨年はルイ・ヴィトンのヴァージル・アブローとメンズコレクションを発表した。
就任発表の声明で、NIGO氏はケンゾーの創業者との共通点について言及した。
「私は髙田賢三さんがパリで最初のショップをオープンした年に生まれましたし、同じ東京のファッションスクールを卒業しました。1993年にケンゾーがLVMHグループに加わった年に私はファッションのキャリアをスタートさせました」とNIGO氏。
「賢三さんの職人的なスピリットを継承し、新たなケンゾーを築いていく事は私の30年のキャリアの中でも最大のチャレンジです」と彼はさらにコメントした。
LVMHのファッション部門のCEO、シドニー・トレダノ氏は、「当ブランドの歴史の新たな1ページ」を開くことになる「才能あふれる日本の逸材の就任」を歓迎した。
AFP