ダイアナ・ファラー

ドバイ：エッフェル塔の階段の一部が、日本人の女性サムライ、マチコ・ゴゼン氏のおかげで、現在2020年ドバイ万博に展示されている。2月18日に行われたテープカット式典では、この歴史的な作品が正式に一般に紹介された。

ゴゼン氏はフランスの紅茶店ジャンナッツ・パリのオーナーでもある。同社は、彼女が緑茶の茶畑を営む家系だったことから受け継いだベンチャー事業がきっかけで、フランスのブランドを引き継ぐことになった。13代目の女性サムライの彼女は、フランス人茶商ジャンナッツ・ドレスの家族が実家のお茶の輸出入をしていたことから、両家の間につながりができたのだと語った。

ドレス氏はギュスターヴ・エッフェル氏と仕事をし、数ある世界七不思議の1つであるエッフェル塔の開発を支援した。こうして、エッフェル塔の一部はゴゼンの遺産の一部となったのだ。

2020年ドバイ万博のエッフェル塔プロジェクトは、有名なドバイの国宝で、ベテラン詩人・作家・哲学者のモハマド・サレハ・アル・グルグ氏を称え、追悼することを目的としている。

「この不可能なプロジェクトを可能にしたUAEの先見性のあるリーダーを称えたいと思います」と、ゴゼン氏は語った。

エッフェル塔はパリの過去の一部であり、2020年ドバイ万博で未来へともたらされたのだと、同氏は説明した。「女性の地位は男性よりも速く向上しており、私は女性のエンパワーメントを信じています。ですから、高く昇るようなエッフェル塔の姿は、今日の私たちの世界における女性の地位向上を非常に思い起こさせるところがあります」と、彼女はアラブニュース・ジャパンに語った。

この階段はもともとエッフェル塔の2階と3階の間に設置されていたもので、1889年のパリ万博で初めて開業した時のランドマークの一部だった。

階段は4年後にエレベーターに取り替えられたが、今回、2022年に、ドバイ万博の来場者は、オリジナルの階段を上ることができる。

テープカットのイベントには、ナタリー・ケネディ在ドバイ・フランス総領事、ドバイ・ケアーズのタリク・アル・グルグCEO、藪中愛子日本館事務局長、ドバイ万博のアフメド・アル・カティブ最高開発・納入責任者、ジャンナッツ・パリのビジネスパートナー、ベジット・ドレス氏、そしてゴゼン氏が出席した。

「（2020年ドバイ万博の）アル・ワスル・ドームのすぐ隣にエッフェル塔の一部を設置できるのは、とても感慨深く、光栄なことだと感じています。これは、今日危機に瀕している旅、発見、イノベーション、普遍的価値をまさに象徴するものです」と、ケネディ総領事は語った。

アル・グルグ氏は、1964年に父親が親友とエッフェル塔に登った写真を紹介した。「父はフランスを愛しています。父は1980年代にそこに家を買い、そこでバルコニーに座って詩や記事の執筆を始めたのでした」と、同氏は語った。

この階段は、3月31日に2020年ドバイ万博が正式に終了するまで、日本館の近くに展示される予定だ。