アラブニュース
ドバイ: 2020年ドバイ万博のサウジアラビアパビリオンでは、これまで6ヶ月間にわたり、ワークショップ、ミーティング、コンサート、展示会など盛りだくさんのスケジュールが組まれ、王国の最高のイノベーション、文化、遺産、投資機会が紹介されてきた。
アラブ地域初となる今回の万国博覧会で2番目に大きなサウジパビリオンには、昨年10月のオープン以来、より開かれた新時代に入った王国について知識を深めるために、世界中から数百万人の人々が押し寄せた。
パビリオンのイベントカレンダーには、経済・社会改革アジェンダ「ビジョン2030」に込められた王国の今後数十年の野心が、大きく取り上げられた。
サウジパビリオンは、一連のビジネスフォーラムで起業家やグローバルな商業界のリーダーを招いて人脈を築くと共に、投資、持続可能性、医療、デジタル化、イノベーション、スマートシティなどの分野における協力の機会について、知識を深めてもらった。
経済の多様化戦略の一環として、王国は、新技術、クリエイティブ産業、クリーンで再生可能なエネルギー源、観光、レジャー、エンターテイメントへの投資を引きつける存在となった。
王国で急成長している分野の1つが、スポーツエンターテイメントである。パビリオンのイベントでもこの分野が積極的にアピールされ、モーターレースの生観戦や、青少年スポーツ大会への参加、最高級VRヘッドセットでのバーチャルリアリティ体験などの機会が来場者に提供された。
王国はまた、映画制作や演劇から、美術やファッションまで、あらゆるクリエイティブな産業が盛んなことも意欲的に宣伝してきた。「16の窓」と名付けられた一連のイベントは、サウジアラビアの文化的革新のさまざまな側面を毎週体験させることで訪問者を引き付け、何度も足を運ばせた。
開放性強化の観点から、王国のパビリオンは毎月、専門家や来場者を招いて「サウジサロン」と題したトークイベントを開催し、社会変革におけるクリエイティブ産業の役割から、水の保全まで、当日設定された大きな課題に取り組んだ。
実際、サウジパビリオンのイベントプログラムでは、「環境の持続可能性」というテーマが大きく取り上げられた。平日に毎日開催されたある家族向けのワークショップでは、子供たちが廃材を見事なアート作品に変身させることで、リサイクルについて学ぶことができた。
しかし、サウジパビリオンのイベントカレンダーは、未来に焦点を当てたものばかりではなかった。イベント主催者たちは万博の開催期間を通して、サウジアラビアの遺産、伝統工芸、物語、音楽などを称えるワークショップやコンサート、アクティビティの予定も組んだ。
パビリオン内の広場では、サウジ・アルダ、アル・リワ、アル・アザウィ、アル・クバイティなど、サウジアラビアの豊かな民俗伝統が毎日披露された。一方、パビリオン内のパームガーデンでは、来場者が、魅惑的なサウジのミュージシャンによる本物のライブ音楽の演奏を聴くことができた。
ワークショップのあるプログラムでは、子供たちがサウジアラビアの地域手工芸品の伝統について学び、花のヘッドリースを作ったり、アルサドゥ織に挑戦したりした。
1月7日のサウジアラビア建国記念日には、パビリオンで最高のイベントのいくつかが開催された。ジュビリーシアターでは、華やかな音楽の祭典「サウジ・エクスペリエンス・フェスティバル」が開催され、サウジ人歌手のモハメド・アブドゥ氏とアイド・ユセフ氏による魅惑的なパフォーマンスが披露された。
また、「サウジの日」にはアル・ワスル広場で文化ショーが繰り広げられ、サウジアラビアの伝統的な衣装や現代的な衣装をまとったパフォーマンスグループによる会場内のパレードや、サウジファッションプログラム、グリーンファルコンズによる息をのむような航空ショーなどが行われた。
2020年ドバイ万博は閉幕を迎えるが、サウジパビリオンのイベントカレンダーの成功は、間違いなく来場者の心にいつまでも感銘を残し、王国と世界との間に築かれた異文化間の架け橋という形で生き続けることだろう。