
ジュネーブ: 国連人権高等弁務官のフォルカー・ターク氏は、スーダンの緊迫した状況について懸念を表明し、文民政府の回復に向けた努力を強化するよう各方面に呼びかけた。
スーダンの民主化勢力は6日、数十年にわたる軍事支配に対する抵抗を記念して、軍および準軍事組織に対してデモ行進を行った。
6日に予定されていた民政移管への再開に向けた協定への署名が再延期されたことを受けて、民主化勢力は全国的な抗議行動を呼びかけた。
国連人権高等弁務官のターク氏は、緊張緩和と非暴力を各方面に呼びかけた。
政治的移行を軌道に戻すために、あらゆる努力が必要だ。
フォルカー・ターク国連人権高等弁務官
「スーダンは決定的な岐路に立たされている。多大な努力がなされ、最終合意の署名に向けて多くの前向きな一歩が踏み出された。今度は、政治的移行を軌道に戻すために、あらゆる努力が必要だ」とターク氏は声明で述べた。
4月6日は、1985年と2019年に起きた市民の抗議行動を記念する日で、クーデター政権を2度倒したスーダンの民主化勢力にとって象徴的な日である。
スーダンでは依然として軍政が敷かれている。1989年のクーデターではオマル・バシール将軍が政権を握り、2019年に倒された。その後、民政移管に向けた合意が成立したが、2021年10月のクーデターで政権を掌握した軍事指導者のアブデル・ファタフ・アル・ブルハン将軍により頓挫し、同将軍の統治は今もなお続いている。
ターク氏は、民政移管に向けた合意の締結がこれ以上遅れることのないよう各方面の協力を促すとともに、未署名者にプロセスへの参加を呼びかけた。
「私は当局に対し、表現の自由と平和的集会に関する国民の権利が完全に尊重され、治安部隊が人権に関する法律や基準に沿ってデモに対応するよう明確に指示されることを強く求めます」と同氏は述べた。
「不必要かつ不相応な武力の行使が繰り返されるようなことはあってはならない」
スーダン経済の悪化は、同国への国際援助再開の前提条件となる今回の協定を結ぶよう、各方面に圧力をかけている。
AFP