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日本人中学に初の支援学級=登校「楽しみ」―シンガポール

実現を後押しした森雅子首相補佐官は「ロールモデルになる。他の国でも(中学に支援学級が)開設される動きにつながると思う」と期待を込めた。
実現を後押しした森雅子首相補佐官は「ロールモデルになる。他の国でも(中学に支援学級が)開設される動きにつながると思う」と期待を込めた。
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11 Jul 2023 10:07:50 GMT9
11 Jul 2023 10:07:50 GMT9

シンガポール時事:シンガポールの日本人学校中学部に今年度、特別支援学級が新設された。小中併設でなく、独立した中学の支援学級としては海外の日本人学校で初めて。長年設置を求めてきた在留邦人の悲願がようやく実った。実現を後押しした森雅子首相補佐官は「ロールモデルになる。他の国でも(中学に支援学級が)開設される動きにつながると思う」と期待を込めた。

以前は、小学部で特別支援を受けた児童が、中学部に進学しても支援学級がないため、帰国を余儀なくされるケースもあった。新設された支援学級は1組4人編成。「知的」「情緒」の2組が設けられた。新入生の女子生徒は「入学したらピカピカの教室ができていた。楽しみで毎朝5時に自然と起きてしまう」と喜びを語った。担任教員と支援員が各組1人ずつ配置され、特別支援教育コーディネーターが全体をサポートする充実ぶりだ。

シンガポールの日本人学校は昨年、中学部の支援学級開設を望む保護者らの声を受けて準備作業に入り、今年度の開設にこぎ着けた。田村洋幸校長は開設をきっかけに「全校生徒と共に学校全体で(障害の有無にかかわらず一緒に生活する)インクルーシブな風土ができれば」と期待する。生徒数に応じて支援学級を増やしていく考えで、来年度からは通常学級に通いながら障害の特性に合わせた個別指導が受けられる「通級指導」教室も設置する予定だ。

在留邦人の子供の教育については、法的な位置付けが明確ではないことが長らく課題となっていた。森補佐官の働き掛けもあり2022年6月に「在外教育施設における教育振興法」が施行。「国内同等の学びの環境整備」を基本方針として、国が財政支援することを明文化し、特別支援教育の充実に向けた体制が整った。

時事通信

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