ドバイ:サウジアラビアのラジワ・アル・サイフ氏が、6月1日にアンマンでヨルダンのフセイン・ビン・アブドッラー2世皇太子とご成婚され、大々的に報じられた。
ザハラ宮殿に到着した光り輝く花嫁は、皇太子の弟であるハシェム王子と共にバージンロードを歩んだ。
ヨルダンの未来の王妃であるラジワ氏は、花嫁衣装として、セレブに愛されるレバノンのクチュリエ、エリー・サーブのクラシックな純白のドレスを着用した。
フルスリーブのしとやかで上品なドレスは、数メートルも続くドラマチックなベールが特徴的で、ドレープを描くネックラインが注目を集めた。
白い花束を手にしたラジワ氏は、美しいティアラとダイヤモンドのイヤリング、そして白いストラップシューズを合わせて、装いを演出した。皇太子は、1993年のアブドッラー2世国王の結婚式の際に着用されたデザインからインスピレーションを得たスーツを着用した。スーツの袖は、アブドッラー2世国王とアブドラ1世が好んだスタイルに敬意を表したデザインだ。
ヨルダンの常にファッションセンスの高いラーニア王妃は、フランスのブランド、ディオールのドレスを着用した。刺繍が施されたこのドレスは、高級ブランドの2022年秋のクチュールコレクションに由来するものだ。
式典には、ウェールズ公妃キャサリン、ウェールズ公ウィリアムのほか、注目の王族のゲストが参加した。
大きな期待を集めるこの場で、キャサリン妃はエリー・サーブの2017年秋冬オートクチュールコレクションのエレガントなドレスを身にまとい、アラブ世界を表現した。
ハイネック、ベルシェイプの袖、刺繍やレースのディテールなど、パステルカラーのアイテムが特徴的な一着であった。
キャサリン妃はメタリックなクラッチバッグで装いを引き立たせていた。
ウィリアム王子は、ネイビーのスーツに白いシャツとブルーのネクタイを合わせたクラシックなスタイルで出席した。
娘のアシュリー・バイデン氏を伴ったジル・バイデン米国大統領夫人は、レバノン人デザイナー、リーム・アクラの淡い紫色のドレスを着用した。4月にも、ホワイトハウスでのステート・ディナーでこのドレスを着ている姿が目撃されていた。
5月22日のヘナナイトでは、ラジワ氏はサウジアラビアのセレブに愛されるデザイナーホナイダ・セラフィの特注ドレスを着用し、自身のサウジアラビアでのルーツに忠実な姿を披露した。
デザイナーは、アル・サイフ家の出身地であるサウジアラビアのナジュド地方の「アル・シャビー」のトーブから着想を得たという。
「彼女が希望したのは、サウジアラビアの文化に根ざしたものでありながら、現代風にアレンジされたものを身につけたいということでした。彼女は、極めて気品ある、白を基調としたデザインを希望していました」と、セラフィ氏はこれまでにアラブニュースに語った。
アル・サイフ家のサウジアラビアの血統を示すだけでなく、ヨルダン文化にも敬意を表したドレスであった。
セラフィ氏は、コーランのスラト・アル・ファーティハの7節を象徴するものとしてヨルダンの国旗にある7角形の白い星をデザインに盛り込んだ。
また、サウジアラビアのシンボルであるヤシの木や、チュニジアの有名な詩人アブール・カセム・エチェビ氏の詩の一節「私の目があなたを見る時、人生が正しくなる」がアラビア文字でドレスに刻まれている。
「このドレスのデザイン制作の背景には、永遠の愛とロイヤルウェディングの歴史を刻むという意図がありました。そしてもちろん、伝統的な糸を使用し、すべて手刺しの刺繍で仕上げています」と、セラフィ氏は語った。
同氏は「このような歴史的な(イベントの)一翼を担えることは、ブランドにとって重要な意味をもつ出来事です。サウジアラビアのデザイナーを代表し、また、サウジアラビアの歴史的なアイデンティティや文化遺産を尊重するだけでなく、それを現代的に表現する方法を新しい世代に伝えることができ、大変誇りに思います」とも語った。