アンマン/リヤド:祝日のヨルダンでは、フセイン·ビン·アブドッラー皇太子とサウジアラビアのラジワ·アル·サイフ氏の結婚式を祝おうと住民らが集まっている。
ヨルダン各地に大型スクリーンが設置されていることに加え、6月1日には自宅でくつろぎながらライブ中継を見る人も多いことだろう。
アラブニュースはヨルダンとサウジアラビアの一般市民を取材し、この記念すべき日の予定を尋ねた。
アンマンを拠点とする新華社通信のビデオプロデューサー、バーゼル·クオール氏は、「お祭りムードの中で家族が集まり、テレビの前で結婚式の儀式や関連行事を夢中になって見守ることになるでしょう」と語った。
「1993年にアブドッラー2世国王の結婚式を見守った私と同じ世代のヨルダン人にとっては、たくさんの思い出が甦ることになるでしょう」
「幼い頃に見たアブドッラー2世国王の結婚式で、ヨルダン軍のパラシュート部隊が空から降りてきて、当時のアブドッラー王子の前に完璧に着地し、ウエディングケーキをカットするための剣を手渡した光景を、忘れることはできません。その一連の動作は驚くほどすばらしく、子供の頃の私を魅了し、大人になっても心の中に生き続けています」
「30年が経った今、私のような多くの人が皇太子の結婚式を目にしたいと熱望しています」とクオール氏は付け加えた。
観光専門家でラジオパーソナリティのナッファ·ナザル氏は、今回の結婚式を、3月12日に行われたヨルダンのイマン王女と投資家ジャミール·アレクサンダー·サルミオティス氏の結婚式になぞらえた。
「女友達で集まってテレビの前に座り、イマン王女とジャミール·サルミオティスのロイヤルウェディングを見ていました。私たちは皆、装飾や見事なウェディングドレスなど、結婚式のあらゆる点に感嘆しました」
「それと同じように、ヨルダンにいるほとんどのヨルダン人と外国人は、夢のような瞬間を共有するためにテレビに釘付けになるでしょう」とナザル氏は言った。
ヨルダン人とパレスチナ人の血を引くレバノン人であるナザル氏は、今回のロイヤルウェディングがもたらす2つの文化の融合にも言及した。
「サウジアラビアが世界に開かれ、多くの人が(中略)サウジアラビアの文化、コミュニティ、伝統について関心を抱いている中、この若い2人がヨルダンにエネルギーと興奮をもたらします」
「混血アラブ人として、私は文化、遺産、イデオロギーを混合することを推奨しています」とナザル氏付け加えた。
一方、サウジアラビアでは、ヨルダン人医学生のアブドラ·アル·ハサウィナ氏が、暇を見つけて結婚式を見ると語った。
「2人が婚約を発表して以来、結婚式を楽しみにしていました。ヨルダン人全員にとって非常にエキサイティングな時期です。私は医学部の最終試験を控えていますが(中略)休憩時間にちょっとだけ見るつもりです」
人生の大半を両国の間を行き来してきたアル·ハサウィナ氏は、「この結婚式の前から、ヨルダン人とサウジアラビア人は伝統や習慣の点で多くの共通点を持っていました」と付け加えた。
「結婚式は(中略)それぞれの文化が相手のことをもっと知ろうとするきっかけになるような気がします」
リヤドを拠点とするヨルダン人医学生ヌール·オデ氏は、「この結婚式は、ヨルダン人だけでなく、サウジアラビア人もひとつにまとまることができるという点で際立っています」
「私はサウジアラビア在住ヨルダン人なので、このような団結は両国の距離を縮め、私たちを結びつける政治的·社会的な関係性をさらに強めることになるので、大変うれしく思っています」
サウジアラビアのイベントコーディネーター、シャハド·サマン氏は、「この結婚式は両国の絆を強め、たとえ王族であっても、2人の人間が理解し合えば邪魔するものは何もない、愛はまだ存在すると、人々は受け止めるでしょう」と語った。
今回のロイヤルウェディングは、中東以外でもファンを獲得している。アンマンに16年間住んでいたニューヨーク工科大学のジャッキー·テイラー·バスカー教授は、この日のために特別な夕食会を催すつもりだという。
「6月1日にマンサフ(ヨルダンの伝統料理)の夕食会を開く予定です。米国で放映するメディアを探し出して、ロイヤルウェディングを見ようと思っています」とバスカー教授は付け加えた。
政治的な理由であれ、感傷的な理由であれ、あるいはファッションが目的であれ、6月1日の結婚式は間違いなく世界中の視聴者を魅了することになるだろう。バスカー教授は、「大衆はいつも、若い美しい女性とハンサムな王子の結婚式が大好きです」と語った。