
東京電力は5日、福島第1原発にたまる処理水について2回目の海洋放出を開始した。8~9月に実施した初回と同様、放射性物質トリチウムを含む約7800トンの処理水を大量の海水で薄め、海底トンネルを通じて沖合約1キロから約17日間かけて放出する。
東電は8月24日~9月11日の初回放出完了後に配管やポンプなどの設備に異常がないか点検した。今月3日には海底トンネルの手前で希釈後の処理水の一部を測定し、トリチウム濃度が基準値未満になっていることを確認。5日午前10時20分ごろにポンプを起動させて放出を始めたという。
周辺海域では東電が海水のトリチウム濃度を毎日測定。環境省や水産庁、福島県も海水や水産物を検査しているが、すべて国の基準値を下回っている。
東電の計画では今年度中に計約3万1200トンを4回に分けて海に流す予定。
時事通信