
マラケシュ:国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は12日、IMF・世界銀行の年次総会に際して記者会見し、低所得国へ支援融資を行う信託基金「貧困削減・成長トラスト(PRGT)」に関し、資金調達目標額の約2割に相当する日本の大規模な拠出に対し、歓迎の意を示した。
PRGTは、IMFが低所得国向けに無利子で資金を供与する主要な手段。コロナ禍以降の危機で多くの低所得国が苦境に陥る中、IMFはPRGTを通じて多額の融資を実施し、各国の経済安定化に努めた。一方で、資金の不足が懸念されていた。
日本は11日行われたPRGT関連の会合で、追加の拠出を表明。日本の寄与分は約31億ドル(約4600億円)相当の調達目標額の20%超に達した。
ゲオルギエワ氏は日本の貢献について「非常に素晴らしい」と強調。「日本はPRGTへの最大の貢献国となった」と語った。
また、日本以外にも多くの国から拠出表明などがあったと指摘。今後も一層の拠出が見込まれることから、現行の目標額達成に自信を示した。
時事通信