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安倍元首相銃撃事件の容疑者は旧統一教会の被害者 弁護士グループが主張

旧統一教会とその活動に関する記者会見で、教会の関連書籍を手に話す山口広弁護士(2022年7月29日、東京・日本外国特派員協会で)。(写真:AP)
旧統一教会とその活動に関する記者会見で、教会の関連書籍を手に話す山口広弁護士(2022年7月29日、東京・日本外国特派員協会で)。(写真:AP)
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30 Jul 2022 06:07:04 GMT9
30 Jul 2022 06:07:04 GMT9

霊感商法対策弁護士連絡会は金曜日、安倍晋三元首相を襲撃したとされる山上徹也容疑者(41)は、日本の有力な政治家と長い間、結びつきを強めてきた旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の数多くの犠牲者の一人であると述べた。

1950年代に韓国で設立された旧統一教会は、銃撃事件以降、日本で強い関心を集めている。山上容疑者が捜査関係者に対し、犯行動機として安倍元首相と旧統一教会のつながりを挙げたためである。山上容疑者によれば、母親が教会に莫大な寄付を行い、一家破産を招き、自身の人生を台無しにしたという。

安倍氏は7月8日、国政選挙を目前に、元首相として演説していた最中に手製の銃で殺害された。山上容疑者は直ちに逮捕され、精神鑑定と更なる捜査のために11月下旬まで勾留される予定である。

霊感商法対策弁護士連絡会を率いる山口広弁護士は記者団に対し、「山上容疑者がしたことは間違っているが、同時に、彼が教会によって苦しめられたことも事実だ」と述べた。連絡会には約300人の弁護士が在籍しており、教会や他の宗教団体によって経済的被害に遭ったという人々に法的支援を行ってきた。

1980年代に教会は、悪質な勧誘手法を用い、洗脳をとおして信者に巨額の献金を行うよう仕向けているとして、非難を受けるようになった。教会はこの疑惑を否定し、コンプライアンスを強化したと主張している。批判者らは、状況は改善されたものの、問題はまだ続いているとしている。

連絡会によれば、1,200億円(9億ドル)を超える金銭の損失に関する苦情が34,000件寄せられているという。

教会は声明で、連絡会の主張について「当団体が犯罪で告発されたかのような印象を与えており、また、見解をとおして、全く関係のない当団体と銃撃事件を結びつけている」として、「強く抗議する」と述べている。

現在、世界平和統一家庭連合に名称を変更した教会は、弁護士が教会信者の信用を傷つけ、人権を侵害し、信者に対する憎悪犯罪の危険性を高めていると指摘した。教会は、殺害予告など、おびただしい嫌がらせの電話を受けているという。

教会はこれまで、信者への献金強要を否定しており、近年はコンプライアンスを強化しているという。また、教会は安倍氏が信者ではなかったとしている。

安倍氏は昨年、教会の関連団体にビデオメッセージを送っており、これが容疑者を憤慨させた可能性があると指摘する専門家もいる。

1960年代に日本に進出した教会は、多くの保守系議員と親密な関係を築いてきた。その多くは、1955年の結党以来、ほぼ途切れることなく与党政権を担ってきた自民党の議員たちだ。

教会は1954年に、自らを救世主と称し、聖書の新解釈を説いた故・文鮮明師によってソウルに設立された。強硬な反共産主義者であり、家族主義的な価値観を信奉者に促した。

連絡会によれば、文氏は日本の信者に対して、1910年から1945年にかけて続いた朝鮮半島の植民地化に関して先祖が犯した罪を償うために、ひときわ多額の献金を行うべきだと説いたため、教会の資金調達は特に日本で積極的に行われていたという。

文氏の反共産主義は、安倍氏の祖父で同じく元首相の岸信介氏など、右派の政治家から強い支援を受けていた。

教会と対立する山口弁護士によれば、連絡会は安倍氏や他の議員に教会とその関連団体の支援をやめるよう繰り返し要請したが、無視されたという。

自民党幹事長の茂木敏充氏は火曜日の定例記者会見で、党全体としては教会との関係はないと述べた。茂木氏によると、党の一部議員の間で教会との関係があり、党としては各議員に「社会的問題が指摘されている団体との関係について、より厳格に、より慎重になるよう」求める予定だという。

AP

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