
上川陽子外相は11月2~5日の日程でイスラエル、ヨルダン両国を訪問する方向で最終調整に入った。パレスチナ情勢の悪化を踏まえ、イスラエル、パレスチナ双方に事態の早期沈静化を働き掛けたい考え。政府・与党関係者が26日、明らかにした。
実現すれば、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる奇襲攻撃以降、日本の閣僚として初のイスラエル訪問。11月7、8両日に東京で開く先進7カ国(G7)外相会合を控え、現地入りが必要だと判断したとみられる。
上川氏は11月3日にイスラエルのテルアビブで政府要人と会談し、4日にはヨルダンの首都アンマンでパレスチナ自治政府とヨルダンの要人と会う方向。同国には邦人退避に備え、自衛隊機を待機させており、協力に謝意を示す。イスラエルのガザへの地上侵攻も想定され、日程調整が難航する可能性もある。
一方、堀井巌外務副大臣は25日、外務省でイスラエルのコーヘン駐日大使と会談し、ガザへの人道物資の搬入継続が重要との認識で一致。上川氏の訪問を巡っても意見を交わしたとみられる。外務省が26日に発表した。
JIJI Press