
緊迫化するパレスチナ情勢に絡み、イスラエルと隣国レバノンの国境周辺にも戦闘が拡大していることを受け、防衛省は27日、レバノン滞在邦人の退避が必要になる場合に備え、同国に調査チームを派遣した。自衛隊員数人で、情報収集や現地当局との連絡調整に当たる。
レバノン国境周辺ではイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとイスラエル軍の交戦が続いている。外務省によると、レバノンには約70人の邦人がいるといい、同省は国境周辺に「退避勧告」を出すなどして注意や出国を呼び掛けている。
防衛省は現在、イスラエル国内からの邦人退避に備え、隣国ヨルダンに輸送機3機や隊員を待機させている。調査チームや外務省からの情報を踏まえ、情勢の変化でレバノンへの自衛隊機派遣が必要になった場合に速やかに対応できるよう、準備や検討を進める。
時事通信