


【ロンドン時事】装飾芸術の収集品で世界的に有名な英ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート(V&A)博物館は29日から、着物に関する展覧会を開く。江戸時代にさかのぼる日本の伝統衣装の歴史から、現代の世界のファッションに与えた影響までを取り上げた。6月21日まで。
欧州での大規模な着物展はこれが初めて。26日に報道関係者向けの内覧会が開かれた。
会場には英ロックバンド、クイーンの故フレディ・マーキュリーが愛用した着物や米歌手マドンナさんの着物風衣装、米人気映画シリーズ「スター・ウォーズ」で出演者が使用した着物に似た衣装も展示された。
[caption id="attachment_10354" align="alignnone" width="800"]展覧会は、17世紀以降の日本での着物の歴史や、オランダの東インド会社などを通じて着物が西洋に広まった経緯を紹介。きついコルセットを使用していた西洋の女性服が、20世紀初頭にゆったりと体を覆うデザインに変わっていく過程での着物の影響を指摘した。最新ファッションにも着物に着想を得たデザインが多くあることも示した。
V&A博物館の学芸員ジョセフィン・ラウトさんは「時代を超えた日本の伝統衣装はとても興味深い。着物が世界のファッションに影響を与え続けていることが(来場者には)分かるだろう」と語った。
時事通信社