
ソウル:韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は17日に米スタンフォード大学で開催される技術協力に関する円卓会議に、日本の岸田文雄首相とともに出席する予定だ。韓国大統領府が明らかにした。
大統領府は声明で、両首脳はサンフランシスコで来週開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のための訪米中に円卓会議に出席すると述べた。
両首脳は日韓の技術協力や、米国を交えた3カ国間の協力について話し合う見込みだという。
共同通信は今週、岸田首相が半導体や戦略的鉱物資源の調達や、人工知能技術の開発における協力の重要性について強調するとみられると報じている。
尹大統領は昨年5月の就任以来、日本との関係改善を優先課題としてきた。また、北朝鮮が兵器開発計画を進め、韓国をおおっぴらに脅していることを背景にアメリカを含めた3カ国の防衛協力の復活にも積極的だ。
今年、尹大統領は日本を訪問し、岸田首相との首脳会談では長年の敵意に終止符を打つと約束。日本政府は4年にわたる主要ハイテク製品素材の韓国への輸出規制を解除した。
韓国国内では異論もあったが、尹大統領は元徴用工(韓国が日本の占領下にあった1941〜45年に強制労働に従事させられた被害者)の訴訟問題を解決すべく、元徴用工に賠償金相当額を支払うという解決策を推し進めた。この問題は、隣国日本との関係強化の障害となっていた。
両首脳は8月にもジョー・バイデン米大統領を交えた首脳会談を行い、防衛や経済における協力の強化を約束。また、北朝鮮の脅威や中国の影響力強化に対抗するため、同盟関係の再強化を誓い合った。
3カ国はそれ以降、共同軍事演習を行ったほか、北朝鮮のミサイル発射時の早期警戒データの共有に合意した。
ロイター