
東京:松野博一官房長官が、与党自民党の派閥から2022年までの5年間に1000万円以上の裏金を受け取った疑いがあることが、関係者の話で明らかになった。
自民党の最大派閥のメンバーである松野氏は、政治資金収支報告書に報告することなく、政治資金パーティーからの収入からキックバックとして受け取ったとされている。
松野氏は記者会見でこの疑惑について言及を避けた。派閥の資金スキャンダルは警察当局が捜査中であるため、「質問には答えない」と述べた。
松野氏は国会の委員会で、この疑惑で官房長官を辞任するつもりはないと述べた。「緊張感を持って責任を果たしていきたい」と語った。
岸田文雄首相は金曜日、自民党の派閥を揺るがす資金パーティーのキックバック疑惑について、信頼回復を誓った。
「信頼回復のためにもっと努力する」と衆議院予算委員会で語った。
岸田首相は、自民党各派閥に当面の資金集めパーティーを自粛するよう指示したことについて、「党全体の問題として強い危機感を持って対応する必要がある」と述べた。
自民党派閥は、議員の役職や当選回数に応じて、資金集めパーティーをめぐるチケット販売のノルマを設定し、超過分を流し続けてきたと関係者は語る。
超過分は派閥や所属議員の政治資金収支報告書に記載されず、裏金として使われてきたとされる。そのような資金は2022年までの5年間で総額1億円以上にのぼると言われている。
松野氏は国会議員当選8回。岸田首相が就任した2021年10月に官房長官に就任した。松野氏は2019年から2021年にかけて派閥の幹事長を務めた。
日本では虚偽の政治資金収支報告書を提出すると、5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる。
時事通信