
東京:日本の福島第一原子力発電所で、作業員の鼻から高いレベルの放射線物質が検出されたと当局が発表し、2011年に停止した同施設の除染作業には危険性が伴うことを改めて認識させた。
運営会社の東京電力(TEPCO)は14日、作業員が月曜日(11日)の仕事を終えてフルフェイスのマスクを外した際、放射性物質が顔に接触した可能性があると語った。
同社によると、この作業員に健康上の悪影響はなく、全身スキャンでも内部被爆は確認されなかったが、完全な分析結果が分かるのは来月になるという。
このような事故が起きたのは、この3か月間で2度目。10月に起きた前回の事故では、4人の作業員が放射性物質を含んだ水を浴び、そのうち2人が念のために入院することとなった。
福島第一原子力発電所は、18,000人が命を落とした2011年の大地震と津波で損壊。原子力災害としては、史上最悪の1つに数えられる事故となった。
除染作業には数十年を要すると見られており、最も危険な工程である、損壊した3つの原子炉から放射性燃料や残骸を取り除く作業は、まだ始まってもいない。
8月、日本政府は、大震災後から貯蔵しているオリンピック用水泳プール540個分の処理水について、太平洋への放出を開始した。
処理水は無害であると日本政府は主張しており、国連の原子力監視機関もこの見解を支持しているが、中国とロシアは日本の海産物を輸入禁止としている。
AFP