
【ローザンヌ(スイス)時事】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は4日、スイスのローザンヌで記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が懸念される東京五輪について、3日から2日間行われた理事会では中止や延期の可能性を検討しなかったと語った。
バッハ会長は「大会の成功に向けて全力を尽くす」と繰り返し述べ、7月24日開幕の予定通りに開催できるよう、IOCとして全面的に協力する姿勢を強調した。
感染拡大の影響で、世界的にスポーツイベントの中止や延期が相次いでいる。バッハ会長は、IOCが東京五輪の開催を推し進める理由として、大会組織委員会、東京都、日本政府、世界保健機関(WHO)で構成された合同作業部会による判断だと説明。状況が悪化した場合に再考する可能性を問われると「未来のことは推測しない」とかわした。
五輪予選の延期や中止により出場枠の割り振りに問題が生じた場合について、会長は「各国際競技団体とともに公平な解決策を探る」と語り、救済策を取る可能性を示した。
時事通信社