
ベイルート:シリア北東部のクルド人支配地域で5日、トルコによるドローン攻撃が実施され、少なくとも8人が死亡した。戦争監視団体と現地の治安筋が伝えた。トルコがシリアとイラクのクルド人軍事施設に対して警告を発した後のことだった。
この治安筋がロイターに語ったところによると、軍事施設の近くにあった車への攻撃で2人が死亡し、アムダ近郊の軍事拠点への攻撃で6人が死亡した。
トルコは4日、先週末にアンカラの政府庁舎前で爆弾を爆発させた実行犯2人はシリアから来たと結論づけたうえで、シリアとイラクにあるクルド人武装勢力の施設は全て有効な標的であると述べた。
米国の支援を受けるクルド系YPG主体の組織で、何年にも及んだ対ダーイシュ作戦を主導したシリア民主軍(SDF)は、爆撃機が自分たちの支配地域を通過したことを否定している。
SDFのトップであるマズルーム・アブディ氏は4日、X(旧ツイッター)への投稿で、トルコはSDF支配地域への攻撃を続ける「口実」を探していると述べた。
シリア北東部で避難民キャンプを運営している援助活動従事者のアラジン・アル・アリ氏は、このキャンプ付近で空爆があった後、各援助団体は「活動を中断して立ち去った」と語った。
トルコはイラク北部で、トルコ、EU、米国からテロ組織に指定されている非合法民兵組織PKKに対する空爆を頻繁に実施している。
また、PKKとつながりのあるテロ組織と見なすYPGを標的に、シリアへの越境侵攻を数回行っている。
地上作戦
ある国防省当局者は、先週末に政府庁舎付近で爆弾を爆発させた実行犯2人がシリアから来たことをトルコが突き止めた後の5日、シリアへの地上作戦はトルコが検討し得る選択肢の一つであると述べた。
この当局者は次のように語った。「我々の唯一の目標はトルコの脅威となるテロ組織の排除だ。地上作戦はこの脅威を排除するための選択肢の一つだが、我々にとって唯一の選択肢ではない」
ロイター