
新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、トイレットペーパーやティッシュペーパーをふるさと納税の返礼品にしている静岡県富士市で、寄付件数が大幅に増えていることが6日までに分かった。2月28日から3月1日までの3日間で約1330件の寄付があり、2019年2月の1カ月分約1160件を上回った。
富士市は製紙工業が盛んで、国内のトイレットペーパーの約3割が生産されている。新型コロナに関連して「トイレットペーパーが品薄になる」とのデマが広まり、多くの店頭で商品がなくなったことから同市の返礼品が注目された。
市によると、特に2月28日は500件以上の寄付があり、返礼品の流通が追い付かず受け付けを一部止めた。18年度の寄付額は約2億5000万円だったのに対し、同日から3日間で約2200万円が集まった。現在は1日100件程度に減ったという。
市の担当者は「寄付を頂いたり特産品に注目してもらえたりするのはありがたいが、(工場に)在庫はあるので冷静に対応してほしい」と話している。
時事通信社