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出発順の伝達、当面停止=「誤認可能性、否定できず」―羽田衝突事故で緊急対策・国交省

海保機は出発順を「ナンバーワン」と伝えられた後、滑走路に進入しており、同省担当者は「誤認を招く可能性を現時点では否定できない」と話している。(AFP)
海保機は出発順を「ナンバーワン」と伝えられた後、滑走路に進入しており、同省担当者は「誤認を招く可能性を現時点では否定できない」と話している。(AFP)
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09 Jan 2024 08:01:00 GMT9
09 Jan 2024 08:01:00 GMT9

羽田空港(東京都大田区)で起きた日本航空と海上保安庁の航空機の衝突炎上事故で、国土交通省は9日、管制官から航空機への出発順に関する情報提供を当面停止することなどを盛り込んだ緊急の安全対策を公表した。海保機は出発順を「ナンバーワン」と伝えられた後、滑走路に進入しており、同省担当者は「誤認を招く可能性を現時点では否定できない」と話している。

同省の緊急対策によると、航空機の離陸の順番を示す「ナンバーワン」「ナンバーツー」といった伝達の停止は、羽田空港では既に開始されており、今後は国内すべての空港で実施する。

航空機側から出発順を聞かれた場合は対応するといい、到着機の順番を伝える運用はこれまで通りで、停止しない。

公表された交信記録によると、2日午後5時45分ごろ、管制官が海保機に「ナンバーワン。滑走路停止位置まで地上走行」と指示したところ、海保機は「滑走路停止位置へ走行。ナンバーワン。ありがとう」と復唱した。

その後、海保機は指示と異なり、滑走路に進入。海保機が「ナンバーワン」の意味を誤認した可能性が指摘されている。

同省担当者は「ナンバーワン」の指示について、「通常行っており、誤認を招いてトラブルになった経験はない」とした上で、「誤認の可能性を否定できない以上は停止が必要と判断した」と説明した。

誤解を招く可能性がある用語の使用見直しなどを検討するため、管制官とパイロットの交信に関する緊急会議も羽田空港などで行っていくという。

緊急対策にはこのほか、滑走路手前の停止位置標識の塗装を認識しやすい色に切り替えたり、管制業務で滑走路への誤進入を常時モニターで監視する人員を配置したりすることなどを盛り込んだ。

同省は今後、有識者による検討会を立ち上げ、運輸安全委員会からの調査報告後に抜本的な対策を取りまとめる。 

  ◇羽田衝突事故の緊急対策骨子
 羽田空港での航空機衝突炎上事故を受けた緊急対策の骨子は次の通り。
 一、管制機関と航空事業者への基本動作の徹底指示
 一、滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員の配置
 一、滑走路手前の停止位置標識の高輝度塗色
 一、滑走路進入に関する管制用語の周知徹底
 一、航空機の離陸順序を示す情報提供を当面停止
 一、管制官とパイロットの交信に関する緊急会議開催

時事通信

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