ニューヨーク: 国連安保理は10日、ウクライナ情勢に関する緊急会合を開き、ロシアが昨年末以降、北朝鮮から入手した弾道ミサイルをウクライナ攻撃に使用しているとして、日米韓などが強く非難した。ロシアは「誤った情報だ」と使用を否定した。
日米英仏韓など7理事国とウクライナの計8カ国は会合に先立ち、ロシアと北朝鮮を非難し「武器移転を直ちにやめよ」と訴える共同声明を出した。北朝鮮との武器取引は、安保理決議で禁じられている。
山崎和之国連大使は「常任理事国に安保理決議の順守を要求しなくてはならない状況は、言語道断だ」と強調。韓国の黄浚局国連大使も「北朝鮮は核弾頭を搭載可能なミサイルの実験場として、ウクライナを利用している」と批判した。
ウッド米国連代理大使は、北朝鮮が「ウクライナの人々の苦しみを助長している」と指摘。ロシアが今後も、北朝鮮製ミサイルによる攻撃を続けるとの認識を示した。
これに対しロシアのネベンジャ国連大使は「米国が誤った情報を流している」と反発。ウクライナ侵攻をやめるつもりはないと語った。
時事通信