
ガザ地区(パレスチナ自治区):イスラエルとパレスチナの過激派組織ハマスの間の戦争が98日目を迎えた日、イスラエルの攻撃により、11日から12日にかけて一晩で、ガザで数十人が死亡したと、双方の情報筋が明らかにした。
AFPの記者が報じたところによると、北部から避難した人々が大勢いる南部の都市ハーン・ユーニスとラファの間の地域に空爆と砲撃が襲った。
この爆撃により、包囲された地域全体で少なくとも59人が死亡し、数十人が負傷したと、ハマスが支配するガザの保健省は発表した。
イスラエル軍は、ハーン・ユーニスへの攻撃で7人の「テロリスト」を殺害し、それより北部のマガジ地区で20人を殺害したと述べた。
AFPのカメラマンは、12日の朝、ラファの上空で黒煙が立ち上っているのを目撃した。そこでは、新たな犠牲者の白い遺体袋のそばにパレスチナ人たちが集まっていた。
「私たちのことを気にかけてくれる人はいるのだろうか。なぜみんな黙っているのだろうか」と病院で哀悼者の一人が語った。
ラファの別の場所では、住民のファヤド・アブ・ルジェイラさんが、イスラエルの攻撃を受けた建物の残骸を調査していた。彼によると、この攻撃で民間人が殺害されたという。
「彼らは何の関係もなかった。ただ生きていたかった人たちだ」と彼はAFPに語った。
「なぜ彼らを標的にしたのか」
保健省によると、イスラエルのガザ攻撃で、これまでに少なくとも2万3469人が死亡し、そのほとんどが女性と子供であった。
10月7日にハマスの戦闘員がイスラエルを攻撃して以来、ハマスの排除を誓うイスラエルは、地上侵攻と並行して容赦ない爆撃を続けてきた。
公式統計に基づくAFPの集計によると、ハマスによる前代未聞の攻撃により、イスラエルでは約1140人が死亡し、そのほとんどが民間人だった。
慈善団体オックスファム・インターナショナルは11日、ガザ地区における1日の死者数は、今世紀の紛争の中で最多だと述べた。
オックスファムのサリー・アビ・カリル氏は、国際社会が殺戮を傍観していることは「想像を絶する」ことだと述べた。
ガザ北部では、世界保健機関(WHO)が11日にガザ最大の病院に到着し、切実に必要とされている燃料と医療物資を届けたと発表した。
「チームは、以前はガザの主要な病院であったアル・シファ病院が(部分的に)サービスを再開したと報告した」と、WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長はX(旧ツイッター)で述べた。
AFP