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トルコ地震の「恩返し」=避難所でケバブ炊き出し―大阪の料理店主・能登地震

店主はトルコ中部カッパドキア出身で、大阪府大東市に同国料理店を構えるエルユルマス・セルチュクさん(44)。(AFP)
店主はトルコ中部カッパドキア出身で、大阪府大東市に同国料理店を構えるエルユルマス・セルチュクさん(44)。(AFP)
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20 Jan 2024 04:01:20 GMT9
20 Jan 2024 04:01:20 GMT9

能登半島地震の被災地で、大阪府からキッチンカーで駆け付けケバブを振る舞ったトルコ料理店主がいる。「トルコ地震の恩返しを」。昨年2月に母国を襲った大地震の際に受けた日本の支援に感謝し、能登の被災者に自慢の料理を届けた。

店主はトルコ中部カッパドキア出身で、大阪府大東市に同国料理店を構えるエルユルマス・セルチュクさん(44)。日本人の妻との結婚を機に来日し、2010年に店を開いた。

トルコ地震では、家族や親戚は無事だったが、「知人の子どもや友人が亡くなった」という。多くの常連客らから応援の言葉を掛けられ、寄付も60万円以上集まった。

「何か恩返しできることがあれば」と考え続けていたというエルユルマスさん。能登地震後、すぐに府内の一般社団法人を通じて支援を申請。キッチンカーにケバブの材料となるチキンなどを積み、15日夕、派遣先の石川県珠洲市に向かった。

16日昼、避難所の市立宝立小中学校には笑顔で炊き出しを振る舞うエルユルマスさんの姿があった。被災者が続々と訪れ、パンに挟んだケバブサンドなどが見る見るはけていった。

避難して2週間がたつ西端悠さん(29)は「おいしい。今は食べ物だけが楽しみなんです」と顔をほころばせた。エルユルマスさんは「想像以上に大変な状況。少しでも笑顔でいてほしいのでまた来たい」と話した。

日本で暮らす外国人による炊き出しは他の避難所でも行われている。富山ムスリムセンター代表でシリア出身のサリム・マゼンさん(49)は5日から珠洲市や能登町などの5カ所を回り、野菜カレーを提供している。18年の北海道地震や20年の熊本豪雨などでも支援したといい、「毛布は一度配れば済むが、温かい食べ物は毎日必要。みんなが家に戻るまで続けたい」と意気込んだ。

時事通信

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