ソウル:北朝鮮は28日、新たに開発された潜水艦発射巡航ミサイル(SLCM)と呼ばれる戦略巡航ミサイルの発射実験を行い、海軍の核武装を加速させたと国営メディアが29日に報じた。発射実験は過去1週間で2回目となるという。
金正恩総書記がミサイルの試射を監督した。「プルファサル3-31」型と呼ばれるこのミサイルは、先週北朝鮮が開発中であると発表した戦略巡航ミサイルと同型のものである。
国営の朝鮮中央通信(KCNA)および朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、ミサイルが国の東海岸沖の海上で7421秒(「労働新聞は7445秒と記載)飛行し、特定されていない島の目標に命中したことを報じ、飛行時間が2時間を超えたことを示唆した。
KCNAによれば、金正恩氏はこの実験を成功と呼び、「強力な海軍力の構築を目指す軍の近代化計画を遂行する上で戦略的意義がある」と述べた。
韓国軍は28日に、北朝鮮が沿岸から複数の巡航ミサイルを発射したと発表したが、詳細は明らかにしていない。
先週、北朝鮮は新たな戦略巡航ミサイルの試射を行ったと発表し、核弾頭を搭載することを意図して設計されたことを示唆したが、潜水艦発射用に開発されていることはその時点で言及していなかった。
国営メディアに29日に掲載された写真には、水面から曇り空に向かって発射されるミサイルの姿が写っている。ミサイルがどのようなプラットフォームから発射されたものなのかは、煙により特定できない。
北朝鮮の巡航ミサイルは国連安全保障理事会決議によって明示的に禁止されておらず、通常、議論の対象とはなりにくい。しかしアナリストたちは、中距離巡航ミサイルも弾道ミサイルと同様に脅威であり、北朝鮮にとって重要な能力であると指摘している。
ここ数カ月、北朝鮮は開発中の弾道ミサイルシステムや水中ドローンなどを含む、さまざまな兵器の試験を行っている。
金正恩氏は別途、原子力潜水艦の建造を視察し、その他の新型軍艦の製造に関する問題を協議したとKCNAは伝えたが、詳細は明らかにしなかった。
北朝鮮は昨年、初の実戦型核攻撃潜水艦の運用開始を発表したが、アナリストによれば、これは既存の潜水艦を改造したものであり、おそらく弾道ミサイルと巡航ミサイルを搭載するように設計されているという。
こうした艦船の実際の有用性には懐疑的な見方がある。兵器専門家によれば、特により先進的な陸上ミサイルシステムと比較した場合、ディーゼル推進は騒音を発生させる上、航続距離が限られているという。
金正恩氏は当時、原子力潜水艦の建造計画を加速させると述べた。
ロイター