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元イスラエル兵士、日本でガザ紛争の実態を伝える

(ANJ)
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30 Jan 2024 11:01:34 GMT9
30 Jan 2024 11:01:34 GMT9

アラブニュース・ジャパン

東京:元イスラエル空軍兵士のダニー・ネフセタイ氏は良心的兵役拒否者となり、今や日本の平和主義に人生をささげ、イスラエルとその地域の実情を人々に語り伝えている。

ガザ地区が日々、イスラエルによる爆撃を受けている中、かつてパイロットを目指していたネフセタイ氏は日曜日、東京・練馬区で「武力では平和はつくれない」と題する講演を行った。

講演では、軍との関係や「トップガン」パイロットになる決意をした当時について語った。しかし後に、軍人として家族が住む建物を爆撃するよう命じられれば選択肢がないことに気づき、空軍のパイロットへの道を断念したという。

現在は東京のすぐ北にある埼玉で木製家具を製造する職人であり、平和活動家でもある。また、平和と環境保護について日本語で著書を執筆しているほか、2008年にイスラエルがハマスが運営するビルやトンネル等の複合施設を爆撃したことを契機に講演活動を始めた。

国際司法裁判所は金曜日、イスラエルに対し、ガザ地区のパレスチナ人に対する大量虐殺の危険性があると非難した。ネフセタイ氏はこの決定を歓迎し、1万人近い子どもたちを含む2万6000人のパレスチナ人への虐殺を批判した。10月7日のハマスによる攻撃で1200人のイスラエル人が殺害されたが、子供たちなどを虐殺することは正当化され得ないと彼は述べた。

ネフセタイ氏は、アウシュビッツが解放された「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」について、イスラエル人はこの日に特に関心がないとし、ホロコーストの記憶を記念する他の記念日もあるとアラブニュース・ジャパンに語った。

ネフセタイ氏は、パレスチナの人々は自分たちの土地と自由を望んでいるのだと聴衆に訴えた。さらに、「ハマスに捕らえられたイスラエル人の人質の家族は愛する人の解放を望んでいるにもかかわらず、イスラエル政府は、大規模な爆撃作戦によるハマスの破壊がより重要な目標だと信じている」と付け加えた。

ネフセタイ氏は戦争の放棄は可能だと考えており、エジプトのサダト大統領、イスラエルのベギン首相、米国のカーター大統領の間で交わされたキャンプデービッド合意を例に挙げた。

3人の指導者はノーベル平和賞を受賞しており、敵であっても平和が実現できるという希望を示していると述べた。

若い頃に、壁もなく、安全保障の壁もないガザを経験したこの活動家は、かつてイスラエルとパレスチナの間には友好運動があったが、イスラエル政府によって弾圧されたのだと語った。10月7日の攻撃後、ユダヤ人とパレスチナ人の間の平和運動と友情の芽は萎んでしまっている。

この日の講演には、戦争を放棄する日本国憲法第9条擁護に尽力する政治家など数人が応援に駆けつけた。

 

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