
日本航空機が6日、米サンディエゴ国際空港で滑走路手前の停止線を誤って越え、別の旅客機が着陸をやり直していたことが14日、国土交通省への取材で分かった。日航機は昨年11月にも米シアトルの空港で滑走路へ誤進入しており、同省は日航の安全管理体制などを確認するため、同社に立ち入り検査した。
国交省によると、6日正午すぎ(現地時間)、成田行きの日航65便(ボーイング787―8型機)が乗客を乗せて地上走行中、滑走路手前の停止線を誤って越えた。管制官からの「誘導路B8で待機せよ」との指示は認識していたが、進行方向を間違えたとみられる。
日航機は滑走路への進入は回避したが、米デルタ航空機が着陸態勢に入っており、管制官の緊急指示で着陸をやり直したという。
日航機を巡っては、昨年11月にシアトル・タコマ空港で機長らが管制官の指示を取り違え、滑走路に誤進入。日航は再発防止策をまとめていた。
国交省はシアトルとサンディエゴの事案を踏まえ、13日午後に航空法に基づき羽田空港にある同社事業所に抜き打ちの立ち入り検査を実施した。詳細な事実関係の報告や再発防止策をまとめるよう指導したという。
日航の広報担当者は「事実関係を調査中で現段階ではコメントは控える」と話した。
時事通信